オバマの演説「核なき世界」をAIRBOWのシステムで聴いてみた☆ちか☆-女性の視点から(4)

12/10はノーベル賞の授賞式です。
今年はアメリカのオバマ大統領がノーベル平和賞を受賞されたとのことで、早い段階から大変な盛り上がりを見せております。
オバマ大統領が平和賞を受賞したきっかけは、プラハでの「核なき世界」という演説でした。この演説は唯一の核使用国であるアメリカが、その責任を重く受け止め、核廃絶の先頭に立ち、世界と協力し一丸となってそれに取り組んでいこうという呼びかけでした。

今回はこの演説について二部構成で書いていこうと思います。

第一部 「オバマ 核なき世界」を、AIRBOWのシステムで聴く

第二部 平和について 核なき世界


第一部 「オバマ 核のなき世界」を、AIRBOWのシステムで聴く

まずは逸品館の一号館でオバマの演説を聴いてみます。

最初は

CD5003/LTC3は、5万円台という低価格の割に音がよく、TRV-35SE/DYNAMITEのアンプなどで鳴らすと、独特の暖かな余韻が伴う為、私の好きなセットなのですが、これでオバマの演説を鳴らしてみると、どうしても音の貧しさを否めません。
声に厚みや力強さが足りず、オバマらしくない細い声になってしまいます。

そこで、店頭スタッフに意見を聴いてみました。

Q,どうしたら音がよくなりますか?

中谷/SA15S2/MASTERのセットで鳴らしたらどうですか?

T3G-BはそのままにアンプとCDプレーヤーを変更

15S2/MASTERは音に厚みがあり、中低音をエネルギッシュに鳴らしてくれるシステムです。これに変えた途端演説の調子が一変!さっきの細くて華奢なオバマとは別人のようです。

中谷/やっぱりこっちの方がいいですよ。

駒田/最初は全体的に優しかったけど、今度はオバマさんが心を込めて演説してるような気がします。声のニュアンスがはっきりしてきたんで。

なかじ/うーん、オバマが朝から駅前で演説してるみたいやなぁ。

中谷/スピーカーをIMAGE11/KAI2に変えてモノラル(一本)で再生したらどうですか?

(スピーカーをIMAGE11/KAI2 一本に変更)

中谷/さっきはテレビを通して聴いているみたいだったけど、今度はそこにオバマさんが居るみたいじゃないですか?

古谷/マイクはモノラルでとってるから無理にステレオで再生すると若干ズレが生じてしまうんだよ。それにこっちの方が声が前に出てくるから聴きやすくなる。

仕事に忙殺される中、貴重なご意見をありがとうございました。

オバマの聴衆を鼓舞する演説は、年末に向けて追われる店頭スタッフの心にもきっと響いたと思います。

ここで塩見さんが来たので塩見さんにも意見を聞いてみました。

Q,どうしたら音がよくなりますか?

塩見/どうしようもないですね。

ズバリ言ってくれました。突っ込みの塩見さんです。

…でもまあ一体感や臨場感を求めるんだったら、ステレオよりサラウンド゙(5.1ch)の方がいいんじゃないの?

という事で、サラウンドで再生してみることになりました。

まずはさっきと同じ一本(IMAGE11/KAI2)のスピーカーで鳴らし、次にサラウンドへ。

塩見/5本で鳴らすとだいぶ違うよね。音に包まれるでしょ?これがもしCDじゃなくてDVDだったらそこのスクリーンに映せるし、目の前にオバマさんがいたらオォスゲーてなると思う。
これは5,1chで録音してないからステレオ再生に戻ってくる人たちは多いと思うよ。でも擬似的にサラウンドにして聞くのは、これはこれで面白いと思う。ステレオでサラウンドみたいに聞こうと思うと緻密な計算がいるけど、これならスピーカーをぽんぽんと置くだけでも、結構聞けるからね。

なるほど、手軽に臨場感を出せるということですね。

塩見/でもオレ、こんなんで聞くのなら、直で行けよ。て思うけどな。

そうですね、ありがとうございます。最後まで突っ込みの心を忘れない塩見さんでした。

1号館の豚のスピーカー(IPIGLET)で、オバマ「核なき世界」の演説を聴いてみた

一号館の設備で聴いた後、今度はどうしても三号館の設備で聴いてみたいと思い3号館へ。

3号館は音楽を聴く為にある特別な設備です。最高の機器と完璧にセッティングされた室内。そこではただ音楽を最良の状態で鳴らすためだけに全てがあります。私は何としてもここで響くオバマの「核なき世界」の演説を録音して皆さんにも聴いてもらいたいと思い、録音機能つきデジカメをもっていったのですが、これがいかんせん音が悪い。

下の写真と録音は代表の清原がじきじきに撮ってくださった物です。このためだけにマイクと録音機まで出して録音して頂きました。本当にありがとうございました!

さて、それではここ3号館でオバマ大統領のスピーチを再生する機材は

なんという贅沢!

おそらく世界中探してもこんな機材であえてこのスピーチを聞く人はめったに居ないだろうな…と腹の底から思いながら、トレーにディスクを入れて再生。
始まった瞬間たった2本のスピーカーから鳴っているとは思えない程の立体感と遠近感があることに驚きました!完全にサラウンドです。
近くの歓声から遠くの歓声まで距離を肌で感じ、微妙なニュアンスまではっきりと聞き分けられるほど鮮明に聞こえてきます。気付けば、私は聴衆の渦の中に巻き込まれていました。
湧き立つような歓声と迫る静寂。大衆が熱狂すれば砂埃が舞い、あらゆる方角から人の声と拍手のかわいた音がします。そのすべてが誇張のない実在感を持って鳴り、その中央には朗々と響くひとつの声がありました。
オバマは、聴衆に語りかけています。あたりが彼の言葉の一つ一つに聞き入り、その言葉が頭の中にまで響いてきます。そして、ふと顔を上げれば目の前の檀上にはオバマが立っています。口の動きまではっきりと分かるほど言葉の一つ一つが克明に響き、微妙な声のニュアンスが彼の心の変容を表していきます。彼の言葉は熱気にみちて聞くものを引きつけ、その信仰にちかいような人間への信頼と、核廃絶への意思が、言葉のはしばしからにじみ出ます、…オバマは本当にこれを伝えたいんだな、という事が伝わってきます。
私は確かにオバマを間近に見ていました。あたり一面の大衆が彼の一言一言に注視しています、私の隣からも遠くからも賛同の声があがり、渦のような一体感が押し寄せてくるのです。
そして私が最後に見たのは湧き上がるような歓声と拍手の中、大衆に向かってオバマが答えている姿でした。それが最後でした。
全ての音が終わったとき、そこはただの部屋に戻っていました。あたり一面の何万もの聴衆はもういないのです。
私は今聞いていたものの全てが疑似体験だという事を知っています。けれど、それの現実か否かは問題ではないのです。自分の心に現れたものこそが、その人にとっての唯一の実際的な現実だと思うのです。オバマが語る核なき世界構想、それを大衆の一人となって聞いた時、この人間の比類ない存在感とリーダーシップに驚きます。リーダーにとって必要な素養の一つは、一人一人にその人自身の価値と重要感、そして目指すべき希望を伝えることだと思います、彼はそれを完璧に表現しそれによって多くの賛同と協力を得ているのだと思います。
私は、この特別な設備で聞いた時、彼の持つ圧倒的な個性に改めて驚きました。そして、彼の語ることが、現実にならんことを改めて期待するのです。

3号館のハイエンドオーディオで、オバマ「核なき世界」の演説を聴いてみた

第二部 平和について 核なき世界

オバマ大統領が平和賞を受賞したというのはどんな意味があるのでしょう。
今まで、核を保有する国が自ら率先してそれを放棄するという事はありませんでした。
核抑止力という絶望的な逆説による安全保障と、自国の正当化のためには、そうして拒むしか出来なかったのだと思います。
にもかかわらず、核を大量に保有する超大国アメリカのリーダーが、初めてそれを率先して、唯一の核使用国の責任として廃絶のリーダーシップを取らなければいけないと意思表明をした事が世界の心をつかんだのでしょう。

思えば、ノーベル賞という世界的な賞は、かつて居たアルフレッド・ノーベルという一人の男が自分の過去を弁済するかのようにして始まった物でした。アルフレッド・ノーベルは科学者としてダイナマイトを開発しました。しかしそれは歴史の渦の中、第一次世界大戦で兵器として大量に使用され、彼はそれによって巨万の富を得ます。ノーベルが血と黒煙によって築かれたその財産を顧みた時、沢山の無辜の犠牲に対して、贖罪と懺悔の念を抱くようになったとしても不思議ではありません。

ノーベル賞は彼の遺書により、生前の莫大な財産を資金として、人類の平和と繁栄に貢献した人々に贈る賞として指示され出来たものでした-。自身がその才能の使い方を誤って壊してしまったものを、再び創造し直してくれる人々への期待として、それは生み出されたのかもしれません。

時代は下り、第二次世界大戦の時、今度はアルベルト・アインシュタインという科学者が、ノーベルと同じ後悔をすることになります。
彼は平和主義者でしたが、ドイツのヒトラーへの恐怖(彼はユダヤ人でした)から、レオ・シラードという科学者と共に、ナチスを倒す為の強力な兵器の開発をアメリカ政府に提言してしまいます。その後、その提言は多くの有能な科学者によって現実のものへと代わり、使用を前にドイツが降伏したため、政府によって日本への投下が決定されました。
アインシュタインは、生涯にわたってこのことを後悔し、「こうなることが分かっていれば、私は時計職人にでもなるべきだった」と嘆きました。

核兵器の悲惨さと激烈な破壊力は、日本国民であれば誰でも知っています。
今まで被爆者の方々はこの惨劇を身を持って語ってきてくださいました。けれど世界はそれに逆行し、核の拡散と製造が止まることはありませんでした。世界のリーダー達は自国のためにと、この兵器に頼ろうとしてきたのです。たとえそれがどういう結果になるか分かっていたとしても、恐れがそれを拒んできたのです。

私は長崎や広島に行くたびに強く打たれるものがあります。
広島や長崎は1945年、地獄になった場所です。
けれど、そこに居た人々は報復を望んだりはしませんでした。たとえそれが原爆を投下したアメリカであろうと何処であろうと、こんな目に遭うのは私達だけで十分だ。という事をおっしゃいます。彼らの平和への希求には、利己主義のかけらもありません。自分のため、自国のため、そんな狭量な世界観はすでに崩壊してしまっているようなのです。
自分たちの悲劇、苦難が誰かの上に落ちるのはもう沢山であり、そうならないために核兵器の廃絶を訴え、平和の尊さを一心に語り続けてくださいます。

今回の受賞は、単にオバマ大統領個人へ贈られたものではなく、被爆者の方々の痛切な願いと努力への報いの始まりとして、今世界中の核に脅かされる人々の不安に対する福音として、かつて地獄が生まれた場所への哀悼と、それからこの先の世界への決意として、オバマという人間を象徴として贈られた賞なのだと思います。

もし、オバマ大統領の目指すものが確実に進んでいくのなら、それはノーベルが期待したものであり、アインシュタインが涙ながらに訴えた世界平和への始まりとなることでしょう。そしてそれが叶うためには、オバマも言っている通りたくさんの人々の協力と決意が要るのです。世界は一人では動きません。一人一人の人間の意識が少しずつ変化を生み出していくのだと思います。だから責任の一端を私たちは負っているのだと思います。私達は自分を無力で無能だと勝手に決めて嘆くきらいがあります。けれど、それは自分へ対する冒とくでしょうし、世界に対する責任逃れなのかもしれません。
いったい誰が自分自身の人生に責任を負うのか、またその数多の物語の複合体としての世界に責任を負うのか、そう自問すると世界はいつも自分の前に機会と分水嶺を携えて広がっているのです。オバマは言います。

核兵器の拡散は避けられないと信じたら、それはある意味、核兵器の使用は避けられないと自ら認めることになります。
(中略)
私達が平和を追求しなかったら、平和は永久に私達の手の届かない所にあることになります。希望ではなく恐怖を選んだ時にどうなるかは分かっています。協力を求める声を非難したり無視したりするのは、たやすいことであると同時に、卑劣なことでもあります。そのようにして戦争は始ります。そこで人間の進歩は止まってしまうのです。

オバマ 「核なき世界」より抜粋)

いつの日か、平和の鐘が世界に鳴るときに、この演説とこの日が人々の口から静かに語られるのだろうか、と思うのです。

Yes,we could!!

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  1. [...] 以前にもお話ししましたが、この仕事をしていると「人の動き」を肌で感じることがあります。街に活気がある日と、そうでない日。活気がある時間と、そうでない時間。それらがとても明確に感じられるのです。 給料やボーナスの翌日、あるいは特別な製品が発売された、など「明確な理由」があってお店が混み合うのは分かるのですが、何の前触れもなく突然堰を切ったように忙しくなることが度々あります。例えは適切でないかも知れませんが、海洋生物が潮の満ち干にピタリと合わせて行動を変えるように、お客様が申し合わせでもしているかのように、お店が満員になり、なぜか電話もジャンジャンかかるのです。こんな風にある時間を区切りに、ご来店とお電話が多くなり、途切れたりするのです。 限定された地域では天候の影響も考えられるのですが、通信販売を通じてそれが「全国的」なタイミングだと「そうでない」事がわかります。本当に不思議ですが、人間と自然環境には切り離せない深い繋がりがあるとしか思えない現象です。 さて、今回のメルマガの本題に入ります。携帯電話やインターネットなどの通信網が急速に発達したために、最近は仕事に猛烈なスピードが求められるようになっています。息つく暇もなく仕事をどんどん処理してゆかなければ、求められる情報のスピードに追いつかないのです。それは日本だけではなく、特にアジアで強い傾向のように思います。 この「忙しい傾向」が仕事に関してだけならあきらめるのですが、日常生活にまでその影響が及んだり、まして趣味の世界ですら「ゆとりがもてなくなる」のは、人間そのもののあり方にも関わる大きな問題だと思います。 私たちの一生は長くても70-80年と非常に短く、そして長いものです。その期間中「どれだけ生きている実感を持てたか?」それが、人生の実りです。しかし、あまりにも速いスピードですべてが流れ去ってしまうと「物事を経験した実感」が伴いません。例えば速い汽車に乗って窓から景色を眺めるよりも、各駅停車に乗ってゆっくりと時間をかけて旅をする方が「旅の味わい」はより深まります。いろんな事を一度に経験しなくても、ゆっくり経験することで「思い出」も深くなるのです。ゆったりとした船旅や寝台列車の旅行が「贅沢」とされるのは、「あえて無理に時間を使わない(時間の流れが緩やか)」故でしょう。 そういう「無駄を楽しむ」という行為を「金持ちの道楽」と言ってしまえばそれまでですが、お金をかけなくても「時間を楽しむ」ことはいくらでもできます。時間を楽しむために重要なことは「焦らないこと」、「イライラしないこと」です。せめて趣味の時間くらいは、日常の喧騒を忘れて過ごしたいものです。 話はオーディオに変わります。TAD-M600の試聴を皮切りに、これまでで最も速いスピードで書いてきた「新製品のリポート」もようやく一段落しそうです。その最後に登場してきたのが、「LS-3/5a 復刻モデル」です。UBS接続によるパソコンなど始めとする、最先端のサウンドばかり聞いていたので、余計にそう思うのかも知れないのですが、LS-3/5aの適度な「緩さ」に心が癒されます。 専用のスタンドを使って、適当に設置しているだけなのですが、まるでずっと前からそこにあったような、時間をかけてセットアップしたような音が最初から出ます。小さなスピーカーなので低音がそれほど出せる訳ではないのですが、不思議と低音不足を感じません。高域も適度にマイルドで、音楽を聞くための絶妙なそのバランスには唸らされるばかりです。ただし、ネットは外してはいけません。絶妙のバランスが損なわれ、普通のスピーカーになってしまいます。 この「LS-3/5a 復刻モデル」の正式名称は、Stirling Broadcast LS-3/5aと言うのですが、このスピーカーには上位モデルとしてLimited/Editionも用意されています。聞き比べると、Limitedd の方が音がハッキリとして「やや現代的」に仕上げられているようです。音がハッキリした分、音源との距離が近づきHiFiなイメージが強くなりますが、それはそれで魅力的です。 http://yst.jp/products/stirling/ LS-3/5aの復刻モデル、Stirling LS3/5aV2の音質はオリジナルとほとんど変わらない印象を受けます。まだ「おろしたて」なので若干音が「硬い」ですが、鳴らし込むことでさらにマイルドになり、オリジナルモデルとほとんど変わらない音になりそうです。最近では少なくなった「音楽」を聞かせる「味わい深い」スピーカーでとても気に入りました。価格も20万円強(ペア)とLS-3/5aの最終国内売価とほとんど変わりません。 http://www.ippinkan.com/SP/audio_space.htm#35A このスピーカーを聞いていて感じたのは「思い出す」ということです。逸品館がまだこれほど大きくなる前、AIRBOWが生まれる切っ掛けとなったオリジナル真空管アンプ「玲」を作っていた時、使っていたのがオリジナルのLS-3/5aです。その「当時の記憶」がまざまざと蘇ります。シェリー・マンのドラムとビル・エバンスのピアノで奏でられた憂いを秘めた「ダニー・ボーイ」、ホリーコールのデビューアルバムなど当時聴いていた曲が「その時代の記憶と共に」鮮やかに脳裏に蘇ります。 今回組み合わせたアンプとCDプレーヤーは当時の「玲」ではなく、最新モデルのSA15S2/Master、PM15S2/Masterですが、この製品も「原点回帰」を狙った音質に仕上げているので、LS-3/5aとの組合せがちょうど良かったのでしょう。オーディオ冥利に尽きる「音」で音楽を聞かせてます。その音からは「忘れかけていたもの」、「忘れてはならないもの」が聞こえてきました。なぜ、こんなにもオーディオに嵌ってしまうのか?その答えが「その音」から聞こえてきました。 人生は、輝いた思い出の数だけ豊かになります。それを過去だけではなく、今にも、そして未来にも求めることができるのです。この命が続く限り。 なんだかちょっとセンチメンタルになってしまいましたが、時を同じくして逸品館女子社員の「ちかちゃん」が感動的なブログを書いてくれました。彼女は音楽ではなく「オバマ大統領の演説」を3号館のシステムで聴き「忘れられない思い出」が一つ増えたようです。 http://blog.ippinkan.com/archives/20091210100602 [...]



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