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逸品館メルマガ169「ひと味違う逸品館の試聴室」
先日、作家の「つかこうへい」さんが亡くなり、残された遺書が公開されました。その文中の「思えば恥の多い人生でした」との一行に深みのある人柄を感じ感激しました。 日本の文化は「恥の文化」と言われます。外人には理解し辛い「恥」を感じる気持ちとは、他人への思慮を怠らないことと、自分がまだまだ至らないと内面を省みる気持ちの表れではないでしょうか?「恥」を知る謙虚さがあるからこそ、日本文化は「国際社会の中で評価が高い」のだと思います。互いに他者への配慮を怠らず、謙虚な姿勢で成長を続けること。それを目標に掲げる日本の文化は素晴らしいと思います。 しかし「恥を知る」ことは、ただひたすらに謙虚で主張しないことだとは思いません。国際社会、特に欧米では「明快な自己主張」を求められます。恥をかきたくないから、恥をかくのが怖いからと言って「自己主張」を怠れば、国際社会では認められません。もし、つかこうへいさんが「恥を恐れ主張をしない人」だったならば、彼の人生は「恥の多い人生」にはならなかったはずです。つかこうへいさんが恥を恐れず、しっかりと自己主張を続けたからこそ、彼の人生は恥が多くなった。 そう考えればつかこうへいさんの「恥」の数は、チャレンジの数と同じだったとも考えられます。人生の最後を締めくくる「遺言」として、つかこうへいさんが記した一行の言葉から彼の人としての生き様と誇りさえ伝わってきたように感じました。振り返り、自分の人生にどんな「恥」が残されているのか?これから残されるのか?自分の人生をどのように恥じるべきか?深く考えることを怠るべきではないと思いました。 さて、先週土曜日曜日に開催した銀座試聴会は、おかげさまで満員の盛況でした。ありがとうございます。試聴会に先駆けて、私自身で銀座試聴室の「音」を再チューニングしました。試聴室をマンションの一室に設けた関係で「大きな音」を出せない。部屋の大きさが限られているため部屋を狭くする吸音材の使用を最小限に留めたい。そう考え、銀座試聴室には反射を生かしたセッティングを行いました。反射が多いと音が生き生きと聞こえ心地よいのですが、良いコンサートホールだと楽器の音が良く聞こえるのと同じ原理で、すべての音が「美音」に聞こえる傾向が強くなります。そのため銀座試聴室では、私が試聴リポートを書くときに音を聞く3号館に比べ「機器を切り替えたときの音の差」が小さく感じられました。しかし、それでもご来店頂いたほとんどお客様に、試聴室の音の良さと機器の比較をご満足頂けたので胸をなで下ろしています。 もちろん悪いことばかりではありません。一般のオーディオ店の試聴室よりも、より現実に近いサイズで反射も多い銀座試聴室で聞くAIRBOW... 続きを読む