カイザーゲージのお話しは一旦留保して「リスニングルーム(閉ざされた有限の空間)」に「スピーカーを配置」するときの「最も音の良い位置」を見つける方法をご説明いたしましょう。この方法は、長年の経験と科学的考察・多数の実験から考え出された「現時点では最も合理的な手法」だと考えています。この方法の画期的なポイントは、主に次の3点です。
ポイント1)スピーカーを両方同時に鳴らさない。
両方のスピーカーを同時に鳴らすと音が混じり「それぞれのスピーカーの最適位置」がわからなくなります。
両方のスピーカーを一緒に鳴らすと「左右の音が混じり」スピーカーの音をクリアに聞き取りにくい。 | 片側のスピーカーの音を消せば「音がクリアになり」位置調整を「迅速・確実」にできる。 |
ポイント2)音源にホワイトノイズを使う。
音源に音楽を使うと、「本当に音が良くなる位置」なのか「たまたまそのソフトが良くなる位置」なのか、判断を誤ってしまいます。全てのソフトに対応する「音の良い位置」を見つけるためのテスト音源には、信号のエネルギーが均一な「ホワイトノイズ」が適しています。
(ホワイトノイズはインターネットでダウンロードできるフリーウェアからも作製できます)
音楽信号は周波数によるエネルギー(音量)の偏りがある。 | ホワイトノイズは全ての周波数帯にエネルギー(音量)が満遍なく含まれている |
ポイント3)レーザーセッターを併用する。
レーザーセッター(AIRBOWの商品)を併用することで、遙かに簡単・確実かつ「再現性のあるセットアップ」が可能になります。「再現性」という部分がとても大切で「再現性がない実験」は繰り返し行っても「データーが蓄積されない」ため「その場限りの自己満足」に終わり進歩しないのです。
2台の映写機の映像を一枚のスクリーンににじみなく投影する時には「距離・角度」の一致が重要。2台(2ch)のスピーカーの音をにじみなく再生する場合も同じ。 | レーザーセッターは見えない音を投影するためのスクリーンの代わりをする。レーザーセッターを利用すれば簡単にスピーカーの微調整ができるようになる。 |
レーザーセッターはリスニングポジションの前に設置する。この時、スピーカーを部屋の壁と平行にしない(A線を参照)ほうが音の濁りは少なくなる。 | 詳細はこちら |