STEP4 カイザーゲージを使って調整を発展させる

[3]までの調整を根気よく行った後、今一度、モノラル演奏のソフトを左右片Chずつ鳴らし比べてください。どうですか?左右のスピーカーの音質・音色の違いは、納得ゆくレベルに達していますか?もしまだ納得できないようなら、さらに追い込む方法をお教えしますが、ここまでの調整ですでに集中力を使い果たしているはずですから、ここから先の調整は「しばらく日を開けて、やる気十分になったとき」に行われることを強くお薦めします。そうしなければ「良くなったはずという強い思いこみ」によって「全ての調整を台無しにしてしまう」ことがあるのです。「思いこみ」は聴感に非常に強い作用を与えます。くれぐれも注意しなければいけません。
まず、今のスピーカーの位置を床にテープを貼るなどの方法で「必ず正確にマーキング」します。そして、そのマークの位置から一度に大きくスピーカーを動かさないように注意しながら、[1]と[2]が両立し、さらに左右のスピーカーで別々にモノラル演奏を聞いたときの音が「ほとんど同じ」に聞こえるように、スピーカーの位置を追い込むのです。
この時、スピーカーの移動に「カイザーゲージ」を併用すると面白い結果が得られるかも知れません。私はまだ実験していませんが、「マークの位置」からスピーカーを動かすときに「カイザーゲージの周期性」を使用して「波動の谷(音が重く感じられる位置)」と「波動の山(音が生き生きと感じられる位置)」を「見いだす」事ができれば、それ以後のスピーカー位置調整の「試行錯誤の時間」が一気に減少する可能性があります。また、「カイザーゲージを使う」ことでそれまでは発見できなかった「さらなるベストポジションを発見」できるかも知れません。調整の初期の段階から「カイザーゲージ」を利用しても良い結果が得られるかも知れません。ただし「数字だけを信じて聞くことを怠る」ことだけは絶対にやめて下さい。「絶対的な指標となる数値が存在しない」以上、「実際に音を聞いて確かめる」のが、原始的に感じられても最も理に適った方法なのです。

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