ホームシアター(HOME THEATER) 34号「液晶よりもDLPがお薦め!」

液晶よりもDLPがお薦め! それが専門店の選択です。

ホームシアターに欠かせない「大画面」を実現するためには「大型テレビ」と「プロジェクター」の二つの方法があります。残念ながら「大型テレビ」は、「プロジェクター」に比べて遙かに需要が大きく数が売れるため、我々専門店は品揃えでも価格でも「大手家電量販店」にはなかなか歯が立たない状態です。しかし、「プロジェクター」は「大型テレビ」にくらべ趣味性が遙かに高く、お客様のご要望に添う機種の選択と調整には、経験を積んだアドバイザーの繊細な心配りが重要とされ、そういう「行き届いたサービス」は、専門店の得意分野です。
逸品館は、以前から「DLP方式」の「プロジェクター」を選んでお薦めしてきました。それは、次のような理由により「DLP」が「液晶」よりも優れていると考えるからです。確かに、数年前の「色が悪く」、「ノイズが多く」、「速い動きで残像が残る」という「液晶」の画質の悪さは徐々に克服され、最近の製品なら「DLP」に迫るほどの高画質が実現されつつあります。しかし、熱に弱い有機物の「液晶」が高輝度ランプの高熱に晒されるプロジェクターは、液晶TVとは寿命が違って初期性能がたった数千時間で半減するだろうといわれるほど「液晶パネル」が激しく劣化します。この「熱」による劣化から「液晶パネル」を保護するため、外気を直接パネルに吹き付けて「冷却」を行っていますが、フィルターで完全に除去できない「埃」が光学系に入ると画面に影が発生します。こうなってしまうと、メーカーに修理に出して「光学系をオーバーホール」しなければなりません。もちろん、たまにしかプロジェクターを使わない程度ならそれでも良いのかも知れませんが、毎日あるいは5年以上の長期にわたって使えるプロジェクターをお探しなら、この「液晶プロジェクターのマイナス面」は、事前に知っておかなくてはなりません。「DLPプロジェクター」なら、液晶よりも遙かにパネルの寿命は長く(数万時間は持ちます)、また冷却の必要がないため光学系に「埃」が入ることもほとんどありません。
ではなぜすべてのプロジェクターが「DLP方式」にならないのでしょうか?それは純粋にコストの問題です。液晶よりも遙かに高額な「DLP素子」を使う以上、それがどんなに優れても「安く大量生産」することが出来ないという理由だけで、もっというなら「他店より安く売れない」という簡単な理由だけで大手家電量販店は、仕入れコストの上昇を嫌い「本当によい製品」であっても「DLPプロジェクター」を販売しません。大手家電量販店が力を入れない製品は、メジャーになれないのです。もう少し販売店とユーザーに物を見る目があれば・・・。一時の流行に左右されない、より良い製品がより多く日の目を見ることでしょう。しかし、もしこのようなことが大手家電量販店で行えるとすれば、我々専門店は出番がなく廃業するしかありません。
家電製品だけではなく、様々な販売の現場では「質」と「量」の追求が同時に成り立った前例はなさそうです。大手家電販売店が「量」を望むなら、我々逸品館のような専門店は、誇りと責任を持って「質」を追求します。販売する商品は、「長く使えば使うほど」その良さが身にしみるような、そのモデルと「出会えたことに感動すら感じる」ほどのこだわりを持って選び抜いています。製品選びを通じて「お客様の生活と心を豊かにする」、それが「専門店としての「力」だと考えています。 そのためには、うわべの評判に流されることなくメーカーから説明される技術解説を鵜呑みにするのでもない、独自の研究と学習が必要です。だからこそ、逸品館の薦める製品は、量販店とはあきらかに品ぶれが違いますし、AIRBOWという「質」を追求したオリジナルブランドまでご用意するに至るのです。

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