お盆も近づき、いよいよ夏真っ盛りです。逸品館のある日本橋では、ヒートアイランド現象のために日中は35度を超えるほどの猛暑で、外に出るとくらくらするほどです。お体には十分注意してくださいませ。暑いから・・・。と言うわけではありませんが、来週月曜日13日~15日は、お盆休みのため全館休業させていただきます。ご迷惑をお掛けいたしますが、あしからずご了承のほどお願い申し上げます。
北欧ノルウェーのオーディオメーカー「HEGEL」の新製品全機種をテストしました。同じ北欧のスピーカーメーカーDYNAUDIOとの類似性を感じさせる穏やかで深みのある音質に感じました。詳細は、下記のページでご覧頂けます。
https://www.ippinkan.com/hegel_h1_h200.htm
AIRBOW久々の真空管アンプ TRV-35SE/Dynamiteいよいよ発売開始しました。この蒸し暑さ、うっそうとした気分を吹っ飛ばせる、底抜けに明るい音をお楽しみ下さいませ。一人でも多くの方に、この素晴らしい音で音楽を聴いて欲しいという願いを込めて販売価格を見直し、¥185,000(税込)を、高音質専用電源ケーブル付きで
¥168,000(税込)に値下げしました!
大人気のスピーカー QUAD 11LにMark2が登場!展示販売を開始しました。
https://www.ippinkan.com/SP/quad_rega_page1.htm#11L2
AUDIO-PROよりi-pod対応のポータブルコンポが登場!本革外装の
お洒落な製品です。近日発売開始です!
https://www.ippinkan.com/SP/audiopro_page1.htm#PORTO
最近の私の主張「響きを消さずに音を整える」という方向の音質改善の考え方の
基本をまとめてみました。
http://www.ippinkan.co.jp/column/stereosound164.html
「響き」という言葉は抽象的で分かりにくいかも知れません。しかし「響き」を「波」と考えると、理解しやすいのではないかと思います。例えば、水面に石を投げて波紋を起こすとします。これが、音が出て広がっていく様子です。水面が閉ざされていると(部屋などの閉ざされた空間で音を出すと)波紋は、反射して戻ります。この時に行く波と、戻る波はぶつかり合いますが、タイミング次第で上手く交差して水面が乱れないことがあります。部屋での音の響きを整えるのは、これと同じ考え方です。波を消してしまうのではなく、その重なりを整えるのです。ランダムに発生している響きを整えられると音楽はより豊かに再現されるようになります。
お風呂やプールで指先などで波を起こし、反射してくる波と綺麗に重なるようにするにはどうしたらよいでしょう?それは、出て行く波と戻る波のタイミングを合わせることです。タイミングを合わせるためには「波を出す位置」すなわち「音源の位置」が重要だと言うことが分かります。レーザーセッターでスピーカーの位置をミリ単位で調整したり、スピーカーのセッティングで左右のスピーカーを交互に鳴らしながら、反射音の濁りを取るというのは、ちょうどこの「音源の位置合わせ」に相当する作業なのです。
人間にとって聴き取りやすい高い音は数KHzです。4KHzの一波長は、空気中では85mmです。一つの波の大きさが85mmの重なりを調整するには、それりもずっと小さい位置調整が必要です。スピーカーの位置を数ミリで調整して音が変わるの?と質問されますが一波長85mmの波の重なりは、音源をたった数ミリ動かすだけで大きく変わります。逆に、一気に85mm(もしくはその半分の42.5mm)以上動かすと重なりは調整されず、タイミングが一波長ずれるだけです。こういったモデルを頭に描きながら、スピーカーの位置を微調整すると、何も買わなくても音をグンと良くできるはずです。逆によい装置を買ってもこのような調整を怠った場合、その性能の1/10程度しか発揮できなくても不思議はありません。
http://www.ippinkan.co.jp/setting/begin_speaker_setting.html
このお休みに、スピーカーのセッティングを「数ミリ」見直されては如何でしょう?ちょっとしたことですが、大きな効果が上がるかも知れませんよ!
9月~10月にかけて、PIONEERからコントラスト比20,000:1を実現したプラズマTVが発売されます。従来のプラズマTVは、暗い部分でも「種火」と呼ばれる微弱な発光が行われていたため、黒い部分が灰色になっていました。今回の新プラズマTVでは、この「種火」をほぼゼロにすることで、灰色の部分を漆黒の表現とすることが可能となりました。画質のキーポイント、アップスケーリング回路もこだわりの技術が投入され、他社の大画面TVとは文字通り「次元の異なる」高画質が実現しています。今までに投入された高画質技術の中でも、最も重要で革新的な改良です。年末に高級プレーヤーが発売される「ブルーレイ」にも注目ですが、この「KURO」と名付けれたPIONEERの新型プラズマTVの画質には、久々に感動すら覚えました。価格も42型でメーカー標準価格45万円(税込)~60型フルスペックHDモデルで99万円(税込)と他社製品と比較しても、特別に高いと言うことはありません。大画面TVの購入をお考えなら、このプラズマを見てからでないと後悔するかも知れませんよ!
HDMI vs コンポーネントの画質勝負については、現在細かい部分の取材を薦めています。HDMIの画質、音質が、理論よりも芳しくない原因の大部分は「プラグ形状」と「ケーブルの品質」にありそうだという結果は、大体見えているのですが、時間の関係で詳細な技術的な裏付け調査がなかなか思うように進んでいません。しかし、現時点でもHDMIが万能だと言うことは無いと断言できます。HDMIについてメーカーが行っている宣伝も有利な部分ばかり強調される事が多く、実情を100%正確に反映しているとは思えません。製品による差も大きいのですが、HDMIだけが抜群に画質が良くて、他は使い物にならないと言うことはありませんのでHDMIだけに振り回されないようにご注意下さい。
また、音質に関してもブルーレイは非圧縮で抜群に音はよいはずなのですが、逸品館で聞けるAIRBOWの標準的な従来のサラウンド音声を越える音をSHARP、PIONEERのデモでは聞けませんでした。データー的には、圧倒的に優秀なのですがどこか「ボトルネック」が解決されておらず、まだその能力はまったく発揮できていないようです。少なくとも、DVDのドルビーデジタルの音ですら、CDを越えると感じられることがあるAIRBOWで聞く限り、従来のサラウンドの音声でもまったく不満は感じられませんし、それらの音が安物のAVアンプで聴く非圧縮のドルビーTURE HDより良く聞こえても、まったく何の不思議も矛盾もないことです。
そう言うことなので、AVアンプ選びも、HDMI+ドルビーTureHDにこだわる必要はないと思います。少なくとも十数万円程度のAVアンプが、従来トップモデルの音質を一気に飛び越えるというような、逆転現象は起きないはずです。ところがブルーレイの発表と前宣伝の影響でドルビーTureHDを非搭載のAVアンプやDVDプレーヤーの割り引きは非常に大きくなっています。今高級機を購入するのは、ある意味でチャンスかも知れません。
逸品館オリジナルのAIRBOWのAVアンプやDVDプレーヤーがメーカー製品の音質や画質を越えるという評価を得られるのも、画質音質に関しては「データーでは決まらない」部分が非常に大きいからです。それは、技術の進歩によりCDの音が良くなっって、SACDとの差が小さくなっている事でも証明できますし、あるいはオーディオの世界では、高価なCDプレーヤーが存在する。それこそが、SACDよりもCDに価値が認められている証拠であり、フォーマットが音質・画質のすべてではないことの証明なのです。