ホームシアターの進化を振り返る。プロジェクター編

ビデオに初めてハイファイ音声が搭載されたのが1983年にソニーSL-HF77が発売。貧弱なビデオ音声を飛躍的に向上させました。

サラウンドも、ドルビーサラウンドからドルビープロロジックに進化したのが1997年、NECAVD-900PROが最初だったと思います。1989年にシャープの液晶プロジェクターの1号機XV-100Zが発売されホームシアター
環境が出揃い、1990年前半に最初のホームシアターブームがありました。

私も当時、液晶プロジェクターのXV-100Zを買い、ドルビープロロジックのサラウンド
アンプとベータハイファイビデオ、レーザーディスクで80インチの最新鋭ホームシアターを構築していました。

今回は、これまでの代表的なプロジェクターを振り返って見ます。
1989年 シャープ XV-100Z 当時定価480,000円
それまでのプロジェクターと言えばブラウン管式の3管式で、価格は100万円を超えるのが
当たり前で、その半額で買えるXV-100Zは、明るさでは劣るが色鮮やかな小型で取り扱いのよい
プロジェクターとして大ヒットしました。
実際に使っていた感想は、大画面が自分にも買うことができ、大変満足していました。
しかし、水平解像度300本と約9万画素の画像は荒く、もう少し精細感が欲しいと思っていました。
現在のプロジェクターと比較するととても見られた物ではありません。歴史を感じてしまいます。

1991年 三菱 LVP-1000V 当時定価770,000円
XV-100Zの発売い以前はプロジェクターと言えば三菱の3管式プロジェクターで
液晶プロジェクターの対抗モデルとして価格を抑えた、3管1レンズ方式のプロジェクターが
発売されました。CRT(ブラウン管)ならではの格子感のない滑らかな画像が魅力でよく
売れた製品でしたが、大きなボディと画面が暗いため、1代限りでした。

1995年 シャープ XV-Z4000 当時定価398,000円
型番が示す通り、4,000ルクス(現在と基準が違い今で言う650ルクス程度)と従来モデルの
5倍以上の明るさを持つプロジェクターが発表され、インテックス大阪の展示会にもわざわざ
見に行った記憶があります。衝撃的だったのを覚えています。あとはもっと画素が細かく
格子感が無くなれば完璧だと感じていました。

1998年 三菱 LVP-L10000 当時定価998,000円
シャープがXV-Z4000と変らない、約90万素の製品よりも細かい物が出ないなか、
約240万(1024×768ドット・XGA)パネルで登場。滑らかな画像の登場で高価ながら良く売れました。
現在見ると、画像の甘さと液晶特有の色むら感が目立ちます。

1999年 ソニー VPL-VW10HT 当時定価648,000円
LVP-L10000の1年後、ワイド16:9パネルの1366×768ドットが発売、2000年のBSデジタルハイビジョン放送
の後押しもあり、ハイビジョンの高精細な画像が楽しめると話題になり、良く売れた製品でした。
そのためLVP-L10000の人気は急速に低下していきました。
当時、将来中古品で安くなれば是非欲しいと思っていましたが、現在中古品で39,800円ですがなかなか売れません。
現在見ると、黒浮きや画像全体が緑ぽく古さを感じます。

2001年 PLUS HE-3100 OPEN価格 実売398,000円
HE-3100(PIANO)は 液晶方式ではなくDLP方式のシアタープロジェクターで発売。コンパクトで画像も発色が自然で黒浮きや格子感がほとんどなく、848×600ドットはDVDの映画との相性もよく、逸品館お薦めモデルで大変良く売れた
製品です。現在も中古品は人気があります。
現在見ると、画像の甘さと明るさの暗さを感じますが、発色のよさは現在のプロジェクターと十分渡り合える
性能を持ち合わせた銘記と言えるでしょう。

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現在、昨年からフルスペックハイビジョンパネル(1920×1080)のプロジェクターが各社から発売され
機能と画質性能も充実してきました。

価格も20万円台から80万円台が揃い、同じ買うなら良い物と、最近の売れ筋は50万円前後の物がよく売れています。
2007年 VICTOR DLA-HD100 定価800,000円
反射式液晶プロジェクターとして独自の進化を遂げてきた製品で、従来の透過式液晶と反射式DLPの両方の
特徴を併せ持った性能で、家庭用のシアタープロジェクターとして非常にバランスの良い仕上がりです。
詳細はこちらをご覧下さい。


画質的には頭打ちを感じます。将来的な進化としては、光元のランプが高光度LEDに代わりファンレス
になって手のひらサイズでハイビジョン画像を100インチで映す時代が5年~10年先には現れるでしょう?

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