前回のこのコラムでは「聞こえない低音を聞くイベント」と題して、サブウーファーの追加が音質向上のキーポイントになるとお話しました。しかし、それは逸品館がお薦めするaudio-pro B2.27mark2以外に「限られる」といっても差し支えないほどサブウーファーの音質には大差があります。良質なサブウーファーを追加すれば、低域の量感が増えるだけではなく、音楽表現のダイナミックレンジが大幅に拡大し、かなり高級なスピーカーと組み合わせても低音のみならず、中高域の明瞭度や伸びやかさが改善し、声の抑揚、楽器のパワー感、音場の立体感などの音楽表現に関わる重要な項目がワンクラス上のスピーカーに買い換えたのでは?と思えるほど良くなります。このドラスティックな変化は、それを実際に体験しないと決して信じられないほど素晴らしいものです。「ほんとに!?」と疑問を感じられたなら、現在お使いのサブウーファーの音質が不十分だからに違いありません。
ではなぜサブウーファーを追加したことで中高音の質感が改善するのでしょう?例えば、お汁粉やぜんざいには甘さを引き出すために「塩」が入っています。僅かな塩を入れることで「甘さ」が引き出されますが、これと同じように低音は高音を、高音は低音のそれぞれの良さを引き出しているのです。また、お汁粉やぜんざいに塩を入れないと「甘さ」がボケてしまうのと同じように、低音だけ、あるいは高音だけの改善は、逆にシアターセット全体の音を悪くします。僅かの調味料の分量違いで料理が台無しになるように、シアターセットも低音~高音だけではなく、音色や明瞭度、そういう「音のバランスを整える」ことが音質の改善に何より大切です。この「バランス優先」という考え方でシアターセットを見ると様々な間違いを見つけられます。
一般的に再生音楽を生の楽器と比べたとき、劣化するのは「主に高域」だと考えられています。新世代のフォーマットBD(ブルーレイ)では、それを改善し「100KHzまでの高音が収録できる」のが高音質の謳い文句となっています。では、これと同じ周波数帯域を持つSACDは広まったでしょうか?DVDオーディオは?結果はご存じの通りです。それらは「高音」の改善に比例して「低音」を良くしなかったことが不調の原因です。同じ理由で、ピュアオーディオよりもさらに音の悪いシアターセットで高域だけを改善するBDの音が、DVDより良く聞こえなかったとすれば、それは「中低音の質感不足」が原因と考えて間違いありません。
BDの登場により「ブルーレイ・シアター」などと銘打って画質音質の向上が宣伝されています。しかし、画質はともかくBDで音質が飛躍的に向上するとは思えません。国産スピーカーを始めとしてBDプレーヤー(レコーダーは問題外)、AVアンプなどの音質がピュアオーディオに比べて悪すぎるからです。
高価なシアターセットを購入したのに音が良くならない。BDを導入したのに映画や音楽が楽しめない。疑問を感じられたなら、逸品館のHPをご覧下さい。音はもとより映像に関しても「見逃せないお話」が沢山掲載されています。もっと詳しいご相談は、逸品館店頭やお電話でお承りしております。無駄な投資をしないために、是非一度逸品館にご相談下さいませ。
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