ハイエンドショウトウキョウ2009春は、出展社の減少、景気の不調やインフルエンザ騒動などの逆風の中で開催されました。
ご来場者数の減少が懸念される中、蓋を開ければご来場数が前年を上回るという大成功を収めることができましたのも、一重に皆様方のご贔屓のおかげと感謝しております。逸品館ブースへも多数のご来場賜り、誠にありがとうございました。
逸品館ブースでは、今年は昨年とがらりと趣向を変えて「CD以外の音源の良さを訴える」ことにデモンストレーションを集中しました。イベントの様子を撮影した動画は、簡単な編集の後少しずつアップロードして行く予定です。
https://www.ippinkan.com/event_news/event_menu.htm
ハイエンドショウトウキョウ2009春の30分X7回のデモンストレーションの準備に費やした時間は、「まるまる3週間!」という長い時間です。その間HPの更新などが行えず、ご迷惑をお掛けいたしました。
3週間のほとんどの時間は、PCに音楽を収録し、それを取り出す実験に使いました。その過程で、PCに取り込んだ音源をPC内部でアップサンプリングを行うことで、アップランプリング前より明らかに音質が改善することが発見できたのは大きな驚きでした。
しかし、発見後に同様の音質改善効果を調べると、SONYがPS3を使ってCDをDSD変換して音質を改善する方法などをすでに公開していることが判明し ました。その時は、ゲーム機を使ったためか?オーディオの世界では、評判にならなかったようですが、今後このようなパソコンを使うオーディオは広がって行 くのではないだろうか?と考えています。
さらに、「LANケーブル」でも予想以上に音が大きく変わることがわかりました。驚いたことに「LANケーブルの方向」さえ音質に大きな影響を与えたので す。デモンストレーションに使った高音質LANケーブルは、Audioquestの製品ですが、現在は逸品館だけで販売しています。安いですが、音質は抜 群です。
https://www.ippinkan.com/OP_ODC/option_dig_page1.htm
個人的には「レコードを聞く」という「行為」がもっとも「オーディオ的」だと感じているにも関わらず、なぜ急にPCを音源に使うことを思い立ったのか?私 は、レコードを2000枚以上所有していますが、年にどれくらいの時間レコードを聞くか?と問われると答えに詰まります。CDで音楽を聞く時間を1とする と、レコードで音楽を聞く時間は1/1000はおろか、1/10000にも満たない僅かな時間だからです。ではなぜレコードを聞かないのか?その理由は 「CDが簡単だから」です。
PC内部に音楽データーを取り込むと、使い方次第ではCDよりも簡単になります。もちろん、それはレコードからCDへ変わったときのような「劇的な変化」 ではありませんから、CDはレコードほど急にはなくならないと思います。しかし、徐々にCDは少なくなり、インターネットショッピングが伸びているのと同 じ理由で音楽もインターネットによる音楽配信に移って行くでしょう。
音楽配信により流通コストが劇的に低減することで「採算が取れないからCD化されなかった音源」がどんどん入手できるようになると良いですね!