「車」の話題
昨秋の「リーマンショック」から、国内での車の販売は低迷しています。地方や周辺都市では、車は無くては困る移動手段ですが、都会においてはすでに車は移動手段として必要ではなくなっています。私が車に求めるのも「移動手段」ではなく、運転そのものを楽しむ「娯楽(趣味)」としての意味合いが大きくなっています。「豪華さ」を車に求める方もいらっしゃるでしょう。このように車は、必要じゃない商品なので「買い控え」ができます。そう言う意味では、高級車は無くても生活に差し支えがないオーディオと同じ「嗜好品」の一面を持っています。
私は、スポーツドライビングが好きで「いつもお世話になるHONDAディーラーへの景気対策!?」も兼ねて今春、CIVICベースのスポーツカー(Type-r)を購入しました。一昨年には、TVコマーシャルが盛んに放映されたこともあるので、ご存じの方がいらっしゃるかも知れません。「ボーン・イン・サーキット(サーキット生まれ」を謳うだけあって、この車は過剰にスパルタンでした。乗り心地が悪いというレベルではなく、過積載のダンプやトラックに痛めつけられて路面が洗濯板のように荒れている高速を走ると、車が連続で小さくジャンプします。速度を上げると、普通はサスペンションが働いて路面の凸凹を吸収するのですが、CIVIC Type-rはサスペンションが突っ張って跳ねてしまいます。まるでサスペンションを持たない、レーシングカートのように路面に反応し、首にしっかり力を入れていないと頭がふらふらするほどです。
いくら車好きとはいえ、これでは堪りません。そこで、サスペンションを変えることにしました。色々考えた結果、HONDAが純正で用意している Accessの減衰力可変サスペンションを選び、ディラーで交換しました。効果は高く、乗り心地はしなやかになり、操縦安定性まで向上しました。
車のサスペンションは「バネ」とその動きを抑制する「ショックアブソーバー(ダンパー)」
で構成されます。Accessのスポーツサスペンションは、「バネ」の強さは変えられないのですが「ショックアブソーバー(ダンパー)」の減衰力は五段階で変えられます。最初は、最も軟らかい状態で納車してもらってしばらく乗りましたが、バネの強さに比較して減衰力が低すぎたためバネの動きを抑えきれず、車がふわふわします。そこで、減衰力を最も強くすると今度はサスペンションの動きが抑制されすぎて、交換した純正のサスペンションのように動きが渋くなりました。
このスポーツサスペンションのセッティングを事前にネットで調べたところでは、前が「3」、後ろが「4」というのがベストだと見つけていましたから、そこでまず前後共に「3」を試してみました。この状態では、コーナリング初期でリアのロールがやや大きくなり、オーバーステア気味になったので、後ろだけを「4」にすることでリアのロールが抑制され、公道で車を操りやすい弱アンダーステアとなりました。
面白いことに、この前「3」、後ろ「4」から減衰力を上げても下げても乗り心地が悪くなるのです。普通減衰力を下げると、サスペンションが軟らかくなって乗り心地が良くなりそうですが、バネが暴れて車が不要に揺れ、乗り心地はかえって悪化しました。バネ係数と減衰力のマッチングが良いと、あらゆる部分が一度に改善され、これほど劇的に車が変わるのをこれほど明確に感じたのは初めてです。サスペンションの交換で「乗りたくない車」が「手放せない車」に変わってしまいました。
「グルメ」の話題
逸品館ブログにも紹介されていますが、社員お気に入りの「阿吽亭」に行きました。
注文したのは、「醤油ラーメン」、「チャーシュー丼」、「特製サラダ」、「特製プリン」です。ラーメンの採点は70点です。スープは塩が利きすぎて、絶対的には塩辛くはないのですが「旨みよりも塩味」を強く感じます。薄味で仕上げた上品なスープには、塩味が強すぎて旨みがマスキングされています。コクをもっと増やすか、あるいは塩を薄くするとバランスが良くなると思いました。ラーメンスープの上には透明の油が浮いていますが、これもあっさりしすぎて油の香りや味が薄くスープや麺と上手くマッチせず、逆に油の存在が必要以上に強く感じられてしまいます。一つ一つは充分に作り込まれているのですが、全体のバランスがバラバラになっているようです。丁重に仕上げられているだけに、この少しのバランスのずれを残念に思いました。
ただし、ラーメンは「麺の水分の切り方(麺の水分量でスープが薄くなる)」や「放置している間にスープが煮詰まる」など、簡単な料理だけに管理が難しく調理がデリケートな料理だけに、たまたま運が悪かっただけかも知れません。
チャーシューは、上質な豚を使い丁重に煮込まれていてとても美味しかったので、採点は90点。特製サラダは、大根(だと思う)の千切りの上にレタスが盛られ、その上に海老の天ぷら!が乗っているという豪華なものです。一番下の千切り大根にドレッシングが含まれていて、エビ天にはドレッシングが掛かっていないので、天ぷらの「さくさく感」が損なわれず、またレタスの「しゃきしゃき感」、千切り大根の「しなやかにドレッシングを含んだ味」が口の中に広がって、これはかなり美味しいサラダでした。採点は95点。
最後に食べたデザートは、牛乳と生クリームがベースのプリンというよりは、ムースに近いような軟らかく滑らかな口当たりを持つ食べ物でした。阿吽亭のオリジナルと言うことでしたが、牛乳の甘みと砂糖?の甘み、香りや風味が見事にマッチして「素材の分析が不可能」な最上のバランスに仕上がっていました。これは、素晴らしく!100点を差し上げたいと思いす。
今回、「阿吽亭」で食したメニューに共通して感じられたのは、「素材の良さ」です。価格優先で安い食材を使うのではなく、その時入手できる「最良の素材」が使われていることがわかります。調理も丁重で「もてなしの真心」がひしひしと伝わる、居心地の良いお店でした。お腹いっぱい食べて、四人で6000円というのも魅力です。「阿吽亭」に行かれることがあれば、ラーメン以外のメニューも是非試して頂ければと思います。
話をオーディオに変えましょう。
日本のオーディオは音が悪いと言われます。特にスピーカーは海外製品の人気が高く、オーディオ専門店では海外製品の比率が高くなっています。では、日本人には音を作る感性が無いのでしょうか?それは違うと思います。鮮やかな四季に育まれた日本人の感性は、世界的にみても秀でていると思います。特に味覚は素晴らしく、世界中の五つ星レストランに日本人のシェフを見ることが出来ます。
音楽の分野においても日本人は世界で活躍しています。ウィーンフィルの主席指揮者を小澤征爾さんが務められたり、2008年9月2日には仏国立リヨン歌劇場(Opera de Lyon)の主席指揮者に、ベルギー王立歌劇場音楽監督を務めていた日本人指揮者、大野和士(Kazushi Ono)氏(48)が正式に就任するなど、国際的に日本の音楽家の実力は高く評価されています。
日本製のオーディオの音が優れない原因は、日本人の感性ではなく日本企業の「物つくり」の姿勢にあります。HONDAの車は決して嫌いではありませんが、その「乗り味」は総じて無機質です。感性を重んじず、データーを優先した結果だと思います。機械的には良くできていても、味付けが感じられないのです。
日本の工業製品では、カメラのレンズもそうです。まだデジカメがなかった頃、私が憧れたレンズは「ツァイス」でした。ゾナーやテッサーへの憧れは、古い写真ファンなら誰もが知ることです。国産のレンズは性能が良くても、奥行き感や微妙な色合い(モノクロなら
微妙なコントラスト)の再現が物足らず、風景を撮影したはずがニュース写真になってしまうところを、それらのレンズでは「場の空気、雰囲気」まで写し取ることが出来ました。
日本製品の多くは、カタログや見かけ上のデーター(価格の安さも同じ)ばかりを競い(それが最も売れやすい)、製品に魂を込めることを怠っているように思えます。しかし、それでも日本製品の「性能」、特に価格帯性能(コストパフォーマンス)は、明らかに高く、私がCIVICにそうしたように、ちょっと手を加えるだけで高価な海外製品を上回る「味」を引き出すことも不可能ではありません。
オーディオの「音」も同じで、ちょっと手を加えるだけで「聴き味(音の味わい)」は大きく向上します。メーカーと密に連携を取りながら、純正品を大きく越える「味わい」を製品に与えることに成功した「Access」のように、メーカーがやり遂げられなかった、やり残した仕事を仕上げさせて頂いているのが「AIRBOW」です。「阿吽亭」の料理のように、大阪らしく安くて美味い!「アクセサリー」も多数ご用意しています。
折角お買い上げになられた製品の能力を最大に発揮できない内に買い換えられたり、毎日我慢しながら聞いて頂くことはありません。ちょっと手を加えて頂ければ、お手持ちのシステムの性能は飛躍的に向上します。オーディオにかかわらず、ホームシアターに関しましても、逸品館にご連絡頂ければメーカーに出来ない補助を全力でサポートさせて頂きます。後から、あっちを買っておけば良かった!そう言う後悔を残さないための製品選びにも、とことんお付き合い致します。
「阿吽亭」のように、真心を込めたサービスを提供したいと思います。
AIRBOWから新製品発売のお知らせ
MM8003/Special
お待たせしました!AIRBOWらしい透明感溢れるキリリとした高域と、マルチチャンネル・パワーアンプとは思えないほどの重量感ある引き締まった低域を再現します。ピュアオーディオ用パワーアンプとしても十分通用する高音質に仕上がりました。MM8003との組合せで、ディスクベースはもちろん配信メディアの音楽も最高の音質でお楽しみ頂けます。
予価¥320,000(税込)、発売予定:7月20日
CECのカスタマイズモデルが四機種順次登場します。徐々に高音質音源をCD以外のメディアに求めつつありますが、まだまだ音楽を聞く核となる「CD」の音質を最大に引き出して音楽をお楽しみ頂くために、AIRBOWピュアオーディオ・ベースモデルの音質を一気に向上させ、他メーカーの高級品の音質をAIRBOWは、中堅モデルで実現しています。
CD3800/Special
USBに対応する四系統のデジタル入力を備える多機能CDプレーヤー。カスタマイズによりノーマル機とは比較にならない、解像度感、透明感を達成しています。
予価¥110,000(税込)、発売予定:7月末
AMP3800/Special
こだわりの純A級無帰還増幅回路を搭載する、このモデルの持ち味である「柔らかさ」や「温かさ」を生かしながら、音の純度を飛躍的に高めたモデルです。
予価¥110,000(税込)、発売予定7月末
HD53N/Special
驚くほどの細やかさと中低域の厚みを実現し、ヘッドホンアンプらしい、耳あたりが良く柔らかで、聴き疲れしない音質に仕上げています。
予価¥118,000(税込)、発売予定8月10日
DA53N/KAI
DA53Nの持つ音質を生かすために、電源系を中心に徹底的な改良を加え、エネルギー感や躍動感を大きく向上させることに成功しました。
予価¥120,000(税込)、発売予定8月10日
DA53N/Special
DA53N/KAIをベースにデジタル復調回路、アナログ回路などのすべての部位に手を入れ、数倍価格のDACの音質を超えるべく、徹底的なカスタマイズを施したモデル。
予価¥180,000(税込)、発売予定8月10日