9月2日(水)に、パイオニアの東京・目黒本社にて行われたTAD(タッド)の新商品試聴会に、私中谷が参加しましたので、その模様をレポートさせて頂きます。
今回のTADの新商品は、コンパクト・リファレンス・スピーカーTAD-CR1とモノラル・パワーアンプTAD-M600です。TADといえば、世界中の レコーディング・スタジオやコンサートホール、映画館などで活躍している日本屈指のプロ用オーディオ・メーカーですが、その信頼性と高い技術力を家庭用に と開発されたのが2007年発表のリファレンス・スピーカーTAD-REFERENCE1です。(下のでっかいスピーカーです。)
ペアで7,350,000円(税込)!!という超高級スピーカーですが、その音はあくまで自然で、色づけのないストレートな音です。今回REFERENCE1はTAD-M600で余裕のある鳴りっぷりでしたが、開発段階ではPASS.LAB(パス・ラボ)のパワーアンプを使用していたというこぼれ話も‥。(これは言ってもいいんでしょうか?)
…つい話しがそれてしまいましたが、今回の主役スピーカーはREFERENCE1ではなくて、新製品のTAD-CR1なのです。
まずコンパクト・リファレンス・スピーカーと言っていますが、全然コンパクトじゃありません!(失礼‥。)サイズもH62.8×W34.1×D44.4cmと大きく、重量も46Kgと大型スピーカー並の重さです!価格はペアで3,885,000円(税込)!で、しかも専用スタンドは252,000円(税込)!となっており、合計で4,137,000円(税込)!!という金額はとても家庭用とは呼べない価格設定ではありますが、やはりそこは妥協しないTAD!音で格の違いを見せつけられました!!このサイズからは想像できないもの凄い低音が出ます!!しかもただ低域が出るだけではなくビシッと締まり、中高域はあくまで自然に、かつ高解像度で繊細に響き、大音量時にも細かい描写を難なくこなす辺りにTADの凄みを感じました。アンプはAYRE(エアー)のプリとパワーで割とさわやかに、心地よくドライブされていた印象でした。
またモノラル・パワーアンプのTAD-M600(5,250,000円、ペア・税込)は余裕でREFERENCE1を鳴らしていて、春のハイエンドショウ東京で聴いた時のREFERENCE1の無表情な音とは別次元でした。
TADのパワーアンプは昨年中に一度完成はしたものの、TADの開発陣は完成したTADのパワーアンプと有名な他社製パワーアンプと比較試聴した結果、正直100%満足できる物ではありませんでした。そしてTADはまた一から100%満足できるパワーアンプの開発をスタートさせました。これには予算や広告、販売のプランなど全ての変更を余儀なくされましたが、やはり他社製品と比べて絶対の自信を持てないまま、TAD製品を市場に投入する事は出来ないとい う、TADの強い意志は決して曲げられませんでした。そうして開発に更に一年をかけ、このTAD-M600が誕生しました。
しかしそういった内情は出てくる音には全く関係ありません!実際に音を聴いていると、「悪い所がない」というのが一番の褒め言葉のような、自然で、素朴で、演 奏者の感情が直接伝わってくるような音表現が、今までにいくつか聴いてきた私の中のTADの音とのギャップがなく、期待していた以上の新しいTADの音に 出会えてとても嬉しく思いました。
一号館店頭にはTAD-CR1とTAD-M600の詳細な資料もございますので、ご来店いただければご自由にお読みいただけます。または中谷までお電話もしくはメールでご連絡いただきましたら、詳細な内容をお伝えさせていただきますので、お気軽にご連絡ください。