逸品館メルマガ132「デジカメ選びと簡単オーディオ」

逸品館が今年も出展する「ハイエンドショウトウキョウ2009」まで残り2週間を切りました。今年の逸品館ブースは、昨年はデジタルドメインが使っていた部屋で、昨年の約1.5倍のスペースがありますので、少しゆっくり?ご覧頂けると思います。デモンストレーションのスケジュールをこちらのページへアップしています。お忙しいとは存じますが、よろしければお誘い合わせの上ご来場下さいませ。
今日は、デジカメ探しの話題から。
元々、私は高校の時にモノクロ写真を自分で現像~焼き付けまでやっていたくらいの「写真好き」で、高校~大学時代はずっと「中古カメラの販売員」をアルバイトでするなど、私とカメラの付き合いはオーディオほどではないにしろ結構深く、今でも手元に「ハッセルブラッド」が残っていたりします。
しかし、モノクロを卒業しカラー写真を撮るようになって現像をラボに任せるようになり、社会人になってからは忙しく写真を撮影する機会も少なくなったので「カメラ」は、簡単なもので済ませるようになっていました。
それが、昨年仕事の関係でヨーロッパ周遊をしてから、「コンデジ」に目覚めたのです。コンデジ、正確には「コンパクトデジタルカメラ」ですが、ヨーロッパ出張に「リコーR-8」を持っていったことが「簡単便利だけれど画質はそれなり」という、私のコンデジへの概念を覆しました。このカメラの性能は驚くばかりで、私の期待以上の美しい写真を何枚も撮影することができました。ハッセルを持つほど写真に凝ったわたしを唸らせたと言えば、どれくらいの性能かお分かり頂けるでしょうか?
ソナスファベル本社訪問記
↑このページの写真は、すべてリコー R-8で撮影したものです。
しかし、このカメラには大きな弱点がありました。「暗さに弱い」のです。本来、風景よりも「スナップ(特に人物スナップ)」を得意とする私にとって「室内撮影がうまくできない」R-8の特性は、致命的でした。そこで今年の春に、いきなり「ヨドバシカメラ」に行って、展示してあるカメラで店内の試写を繰り返し、暗さに強い(と思えた)上に、外観がタフネスで10mの本格的な防水も備わった「オリンパス ミュータフ8000」を購入したのです。しかし、これが大失敗でした。カメラの液晶画面で見ると明るく鮮やかに写っている室内も、実際にプリントアウトすると、ピントは甘く、発色は地味でその画質は私の期待を大きく外れるものでした。美しいと思って撮った写真が、プリントすると実際にそうではなかったときの「がっかり」がどれくらい大きいか、お分かりになりますか?
室内だけではなく、室外の写真も私の期待するものではなかったニュータフ8000は、出番がなくお蔵入りとなっています。この製品は、やはり本格的なアウトドア(幸いにも魚釣りで使えそう)や水中で使ってこそ、その真価を発揮するのでしょう。間違った選択をしてしまいました。
そこで先週、今度はインターネットを使ってさんざん調べたあげくに、ピントが良く暗さに強いと評判の新製品「SONY DSC-WX1」を購入しました。このコンデジは、CCDに変えて暗さに強い(暗い場面でもノイズが少ない)C-MOSを使っているのが特徴です。 FUJIが宣伝している「人間の目と同じ綺麗さ・・・」という製品も検討したのですが、ネットに掲載されている実写の画質を見て、レンズのピントがやや甘いように思ってSONYを選んだのです。早速、写してみるとさすがに「暗さ」には強いようです。しかし、あんなに小さいレンズとボディー(当然、撮像版も小さい)で綺麗に写るのでしょうか?プリントしてみるまで、どきどきです!
数万円の買い物でしかない「コンデジ」が、高価な「AV機器」だったらどうでしょう?きっと、皆様は私よりも遥かに「どきどき」していらっしゃるのではないでしょうか?でも大丈夫です。AV機器なら「逸品館」にお任せ下さい。逸品館はその名前の通り、お店がより良い製品をしっかり選んで販売する(逸品を売る)ことで、お客様の迷いと落胆を少なくしようと考えて始めたお店です。今後もお客様の製品選びへのご期待を裏切らないように、しっかり頑張って行きたいと思います。
今月、長くお世話になった店頭スタッフの「松田」が退職いたします。春には、皆様にかわいがって頂いた「仲嶋」も退職し、古くからの販売スタッフが2名いなくなりました。入れ替わりに私が選んだのは、「2名の女性販売員」です。オーディオショップに女性店員?それもマニアックで噂の高い逸品館に?意外でしたか?それには時代を背景とした、れっきとした理由があります。
確かに、一部のファン層(主に男性)にしかわからないような難解な一面、マニアックな一面がオーディオにはあります。逸品館は、これまでそういうマニア層のお客様に随分ご愛顧頂いてきました。もちろん、その方向性はこれからもますます大切にして行こうと思っています。
しかし、それと同時に「もっと簡単でカジュアルなオーディオにも力を入れたい」との思いも、私がずっと大切にしてきた逸品館の方針なのです。特に最近はテレビ大画面化の影響から、リビングやパーソナルな空間に設置できる「良い製品」を求めて、若いお客様やカップル、ご家族連れのお客様や女性のお客様のご来店が徐々に増加しているのです。逸品館も「そういう普通のお客様に、安くても音楽が心から楽しめる機器をご紹介する機会」が多くなってきました。それを私はオーディオの転機だと感じています。ハイエンドオーディオからゼネラルオーディオへ、音の良さはそのままに使いやすく、求めやすく、時代はそんな製品を必要としているのです。
音楽は、それを聞く人の性別も国籍も年齢も選びません。それを聴くためのオーディオ(AV)機器も同じでなければならないと私は考えます。逸品館のイベントで「低価格モデルのデモンストレーション」を必ず行うのも、ホームページで「廉価な機器を積極的にお薦めする」のも、一人でも多くの方に「音楽の素晴らしさ」を知って頂きたいと強く願う姿勢のあらわれです。
決して失礼な意味ではなく、女性スタッフでもお客様に納得のご説明を差し上げられるような「簡単な装置」からでも良い音が出せるようになったら!女性一人でも気軽にご来店頂けるようにできたら!それが今回、販売スタッフに女性を登用した一番大きな理由です。映画や音楽をもっと身近に、もっと気軽にお楽しみ頂きたい。常に最高音質を求める逸品館のもう一つの大きな目標です。

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