逸品館メルマガ187「クリスマスイブによせて」

季節のイベントは世界中にあります。新年のお祝い、春の訪れのお祝い、収穫のお祝い、そして年忘れのイベント・・・、数え上げればきりがないほど多くのイベントが毎日世界のどこかで行われています。混雑や人混みはあまり好きじゃないのですが、イベントに向けて力を合わせて汗をかくその爽快感は大好きです。
でも昔と違って都会はこんなに多くの人で溢れているのに力を合わせたり、まして一緒に汗を流す機会なんてほとんどありません。子供たちが公園への出入りを禁止されるほどです。人が増えるのに反比例して、人と人の繋がりは希薄になっているように感じます。でも文字や映像だけからは、伝わらないことがあります。私たちは五感を通じなければ世界を見られません。この小さな体の中にある世界が私たちのすべてです。だから見なければ、触れなければ分からない事がいっぱいあると思うのです。
話は変わりますが人生で感激した事の一つに、高校でバザーの売り上げを「ねむの木学園」に寄付したとき、学園長の宮城まり子さんから手書きのお礼の葉書が届けられたことが忘れられません。そこに描かれていたのは、宮城さんがよく書かれる「風船を膨らましている女の子の絵」でした。夢を忘れてはいけない。そういう気持ちがさりげなく描かれているこの絵が今も大好きです。
そういえば、12月12日の天声人語に「ずいぶん前になるが、ねむの木学園の宮城まり子さんにこんな話を聞いた。「ロケット打ち上げに失敗した時、記者さんから電話があったの。『膨大な浪費をするなら福祉に使って』と談話を取りたかったらしいのよ。私が『チャレンジに失敗はつきもの。冒険心を無くさないで』って言ったら、その人、困っちゃって」とい談話が載っていました。人生を掛けるに足るチャレンジを続けられている、いかにも宮城さんらしい言葉だと葉書の記憶が鮮やかに蘇りました。
身近な人と人の暖かい触れあいは、私たちの世界を体の外側に広げます。ふとした言葉の優しさや、さりげない仕草に思いやりを感じると、心がポッと温かくなります。人を救うのは人しかいない。人を幸せにするのは愛しかない。寒いときは余計にそう感じます。
心と心を繋ぐもの。それは、オーディオもビジュアル機器も同じではないでしょうか。AV専門店もまた、人生を掛けるに足る素晴らしい仕事だと感じています。クリスマスにまた一つ、新しい「感動」を加えませんか?一年に一度のイブには、嫌なことは全部忘れて夢に思いを馳せましょう。

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