大阪市長「橋下さん」の出生の記事で、橋下氏が朝日新聞と揉めているようです。この議論を見ていると、終始ガラス張りの状態で主張を行う橋下氏に対し朝日新聞側の主張がどうもハッキリしません。これは、今の日本の議論のあり方を象徴しているように思います。
今の日本で繰り広げられる多くの議論は「相手を負かす(論破する)」ことしか年頭にないように思えます。どちらが白か黒か?決着を付けるのが目的に思えます。本来は知恵を出し合って内容を高めるのが筋だと思うのですが、揚げ足の取り合いを続けるだけでまったく前に進まないし、内容が改善しません。
朝日新聞の姿勢は「負けるのを怖がっているだけ」のようにも見えます。確かに弁護士出身の橋下さんは弁が立つし、手強いと思います。しかし、同じ日本に住み国政を改善しようと考えるなら、きっぱりとした議論を展開すべきだと思いま
す。
ハイエンドショウで逸品館は、ハッキリと主張します。それは、主張が正しいか?そうでないか?よりもホットな話題を提供することが目的と考えるからです。オーディオの考え方や音の作り方に、正解はありません。結果良ければすべて良し。それだけだと思います。政治もそうあって欲しいと願います。
さて現在年末恒例のDMに向けて、様々な情報を発信すべく「文章」を書いています。新しく書き下ろした文章もあれば、過去に書いた文章を編集したものもあります。10年以上前に書いた文章を書き直しながら、逸品館の主張の根っこは10年間でまったく変わっていないと感じています。つまり、10年以上前にたどり着いた結論が、今でもそのまま通用すると言うことです。ただし、それを実現するための道具(オーディオ機器)は、随分と洗練され進化しています。
年末に向けて書き下ろしている文章をこのメルマガで、分割しながら先行発信し
ようと思います(バックナンバーは、読みやすさを考えて順序通りに文章を掲載します。そのため発信させていただいたメルマガとは順序が異なります)。
———————オーディオの楽しさ、喜びとは?———————
私は、自分が書く文章の中でオーディオを料理に比喩することが度々あります。例えば「味わい」という表現は、オーディオと料理に共通ですが、家電にはありません。オーディオは家電製品の枠を超えた高い趣味性や芸術性を持っています。そこが家電製品との大きな違いです。
美味しい料理を食べたとき、私達は幸せを感じます。良い音でよい音楽を聞いたときにも、私達は幸せを感じます。その充実感は例えようがないほど深く、瞬時に訪れます。その瞬間のために、我々は多大な対価を惜しみません。しかし、支払った対価に釣り合う喜びが得られなかったときの落胆も、喜びと同じくらい深く大きいものです。
このように料理とオーディオは似ていますが、根本的な違いもあります。料理は「作って貰う」もので、オーディオは「自分が作るもの」というのが一番大きな違いではないでしょうか?料理人は、それを食する人のために全力を尽くします。出された料理をそのままいただくことが、大切なマナーです。オーディオの音は、人に聴かせる物ではありません。購入したオーディオ機器を素材として、自分の音を作り出すこと。自分が聞きたい音楽を生み出すこと。それが、オーディオです。
美味しい料理を食べたとき、料理人のその技術を超えた想いに感動することがあります。良い音の出る機器を選べたとき、その機器を推薦してくれたアドバイザーやその機器を作った制作者に感謝を感じることがあります。逸品館はそういうお客様の「想い」に全力でお答えしたいと考えています。逸品館の「想い」から生まれたAIRBOWは、聞く人の心に感動を伝えるコンポーネントであって欲しいと願います。
オーディオから良い音を出したい。お気に入りの音楽をもっと感動的な音で聴きたい。その思いは私達も同じです。そして、その夢を叶えてあげたいという思いは、とても強いものです。「私達は、なぜオーディオがこんなに好きなのか?」、「どうすればオーディオの音を良くできるのか?」その答えが見つけられかるかも知れません。さあ、一緒に「オーディオ」をもっともっと!
大きく深く楽しみましょう。
次号に続く————————————————————————