いよいよ今年のえべっさんも本日限りとなりました。まだ間に合います。最後の残り福を授かりにいらっしゃいませんか?
お祭りや縁日の屋台ものには、当たり外れがあります。私は父親がお祭り好きだったこともあって、子供の頃から様々なお祭りに連れて行って貰いました。
親父には「馴染みの屋台」があって、輪投げ、イカ焼きは毎度毎度同じお店に連れて行って貰いました。射的や金魚すくい、ウナギ釣り、縁日の遊びで人に負けることがないくらい「鍛え」られました。
輪投げは、輪を投げる角度が大事です。小さなものは上から被さりますが、大きなものには輪を斜めに投げて、輪が引っかかって被さるように入れることが大切です。日本ではそんなことはありませんでしたが、台湾の輪投げは対象物よりも輪が微妙に小さく、絶対に入れることができませんでした。ちょっとした詐欺ですが、まあそれもお祭りの楽しみです。
射的は真っ直ぐ当てるのではなく、的の上3分の1くらいの横方向に弾を当て、的を回転させながら棚から転げ落ちるようにするのがこつです。紙で釣ってあるたばこなどを落とすには、紙が切れやすいようにたばこの箱すれすれの位置を狙うのがこつです。射的も台湾でやってみましたが、商品はたばこではなく「紙幣」が釣られていますが、コルクの弾が命中しても紙が強化されていて切れそうなのに切れないようになっていました。これも可愛い詐欺です。しかし、言い換えれば「夢を売る」とも考えられますから余り目くじら立てず、大目に見たいと思います。
冬は寒いのでありませんが、ウナギ釣りもこつがあります。ウナギを引っかけたら、ぐるぐる回してウナギを弱らせます。弱ったウナギをそのまま引き揚げると重さで糸が切れるので、ウナギが入っている箱の隅に水を掛け、角にウナギをぶつけるように誘導し、その勢いで角を上らせます。ウナギの頭が角から出たら、ウナギの頭を地面に向かって引っ張ります。そうするとサイフォンを流れる水のように、ウナギはするりっと箱の外に出ます。
台湾のインチキはともかく、日本の屋台には「プロ」の世界があります。オーディオに限らず、何でも突き詰める日本人らしさをお祭りにも感じます。親父の時代は、お祭りなどで商売人は「ご祝儀」のようにお金を使うのが習わしだったので、親父が屋台のおやっさんに交渉し「こいつにやり方を教えてやってくれ」と言うと、おやっさんは私が上手くなるまで丁寧に教えてくれたものです。屋台から感じた日本の「テキ屋」の心意気。子供心に大人の世界はそう言うものだと感じました。最近は「こういうやりとり」もめっきり少なくなりましたが、良い思い出で良い経験です。
そういう「お祭りのプロ」の私がお薦めする屋台がえべっさんにはいくつかあります。イカ焼きは「広田神社近くの屋台」が絶妙です。大阪古来からの焼き方で作られていて、とても美味しいです。今年も行きましたが、屋台のおじいさんが私の顔を覚えていて、毎年来てくれてありがとうと声を掛けられ嬉しくなりました。社員や友達にもその屋台を紹介していますが、美味しいとみな喜んでくれます。機会があれば是非お試し下さい。
https://blog.ippinkan.com/archives/20110109131835
※これは数年前の地図なので「美味しいベビーカステラ」の場所が変わっています。今美味しいのは、「イカ焼きやさん」のお隣の「ベビーカステラ」です。
私は宵恵比寿の九日にお参りし、今年も逸品館と皆さまにとって恵みと幸せの多い年でありますようにお参りをすませました。