前号のメルマガでもお伝えしましたように、AIRBOW SSS-2013の製品版が完成しました。製品版の完成を期にSSS-2013のUSB/HDMI出力の音質を機能を検証しました。
本来サーバ用途として開発をスタートしたSSS-2013のDLNA(LAN)の音質がNASや一般的なPCとはまったく異なる次元に改善されていることは確認していたのですが、今回はネットワークを使わない、USB/HDMI出力の音質を検証しました。結果はすばらしく、SSS-2013のUSB/HDMIもWindows、MAC、通常のLinuxを搭載するPCとは明らかに違いが分かるほど優れていました。
比較試聴は、通常PC・ネットワークオーディのデモンストレーションや音質テストに使うHPのノートPC(CPU:I5)/Windows7 ProとSSS-2013に同じ音源を用意して、AIRBOW DA3N/AnalogueにUSB接続して音質比較を行いました。HPとDA3N/Analogueは7万円を超えるaudioquest USB com to request it to be added to your Get data recovery software hard drive reseller account. Diamond2を使い、SSS-2013は安物のUSBケーブル3mを使ったも関わらず、SSS-2013の音はWindows PCを明確に凌駕しました。
高域は澄み切って上限を感じさせずに伸び、低域はCDトランスポーターでは聞いたことがないくらいリジッドでしっかりしています。艶や響きは少なめですが、その音の正確さと細やかさは同価格帯のCD/SACDプレーヤーのデジタルアウトに匹敵するか、それらを超えています。
正直、SSS-2013が完成するまでは、PCがCD/SACDに肉薄しある部分ではそれを超える音が出るとは思っていませんでした。それがMSHD(オーディオ用にチューンしたLinux)の搭載で実現しました。さらに喜ばしいのは、SSS-2013は搭載する音楽再生ソフト(ミュージック・プレーヤー・ソフト)を使うことで「ファイルの境を超えるシャッフルプレイ」や「プレイリストによる連続再生」などが可能になることです。これは、楽曲の様々なプレイにあまり対応しないDLNA(LAN)接続に比べ、USB/HDMI接続の利点です。それが、LAN(ネットワークサーバー)と同じ音質で実現したのです。新しいデジタルメディアプレーヤーとして、SSS-2013は従来のCD/SACDプレーヤーに肉薄する音質と、それ圧倒する高機能を持ち、デジタル・オーディオシーンをまた一歩進めるでしょう。
http://www.ippinkan.co.jp/airbow/product/others/sss_2013.html
OSそのものの機能をモジュールで組み込めるLinuxは、Windowsとくらべ「訳が分からないソフトのバックグランドでの動作」が圧倒的に少ないのが特徴ですが、さらにOSの中身がブラックボックス化されているWindowsと違ってLinuxはその中身が公開されていますので、必要な機能だけをモジュール的に組み込んだ専用カーネルを作り、OSそのものをオーディオ用に最適化することが可能です。
ここに着目したi-CATが開発したオーディオ用OS「MSHD」は、64bit Real Time Linuxをベースに「パソコンの持つ全能力を音楽再生にフォーカスさせる用」にチューンナップされています。なぜ、OSのチューンナップがこれほど音質に影響するかは定かではありません。なぜならば、どのようなOSとハードを使っても出力される「デジタルデータそのもの」に違いはないからです。また、LANやアシンクロナスUSB接続では、ジッターの原因となるクロックもPCからは供給されていませんから、ジッターが直接影響しているわけでもありません。
PC/ネットワーク・プレーヤーで高音質を目指していらっしゃるなら、SSS-2013は必須です。これがなければ、PC/ネットワーク・プレーヤーはその最高音質を発揮できません。ただし、LinuxベースのSSS-2013はDSDには対応せず、ハイレゾも192kHz/24bitが上限です。でも、それはまったく問題ありません。なぜなら、今までのNAS/PCで再生するDSDよりもSSS-2013を使って再生するCDをリップしたWAVE(44.1/16)の方が、明らかに高音質に聞こえるはずだからです。
結局はPCの無駄な動きによる「ノイズ」が原因だったのかも知れませんが、従来のPC・ネットワークサーバーを超えるSSS-2013に高音質は、OSそのものを本格的に作り込んだことにより実現していることに間違いはありません。