皆さま、明けましておめでとうございます。今年は「羊」の年。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
オーディオ機器と「羊」は無関係なようですが、実は「羊」はオーディオや楽器になくてはならないのです。
オーディオ機器から発生する音を消さずに、そのままにしておくと「音割れや音濁り」の原因になってしまいます。けれど必要以上に消してしまうと「躍動感」が殺がれます。重要なのは「良い音を残し悪い音を消す」ことですが、この仕事に「羊毛」が最適なのです。
吸音の原理は、音を熱に変換して消す事です。吸音材に使われる「細い繊維」は、音を受けて振動(共振)し互いに擦れ合います。この時の摩擦で音が熱に変換され、吸音されるのです。けれど、繊維が振動する時には「互いにふれあう音」が必ず生まれます。この「繊維がふれあう音(繊維が振動して発生する音)」小さな音の「質」が私達が聞く音に大きな影響を与えます。
例えば吸音材に使われる繊維が金属であれば、「金属質な響き」が音に乗ります。ビニール系の素材であれば「樹脂臭い響き」がやはり音に乗ります。吸音する(音が当たる)素材に触れたとき「聞こえる音が再生音にそのまま乗る」のです(これは吸音材だけではなく、壁の表面(壁紙など)にも同じ事が当てはまります)。
そのため吸音材や壁紙など音に触れる部分の素材が発生する響きが不愉快であれば、聞こえる音が悪くなります。段ボールなどの「低密度でがさがさする音」の素材で吸音すると音の密度が低下し、リスニングルームの響きがざわついた質の悪いものになります。綿など「高音を強く吸収する素材」は、高音のプレゼンス(メリハリや輝き)を損ないやすいので、カーテンの素材選びなどには注意が必要です。
この点「羊毛」や「絹」は、理想的な吸音を行います。それは「素材自体の強度が高い」ことと「表面がざらざらしている(表面が鱗状になっている)」からです。表面が鱗状になっていることで羊毛は、「特定の響き」を発生しにくく、素材が硬いことで「高域のメリハリや躍動感」を殺ぐことがないからです。
「羊毛」は、高級スピーカー内部の吸音材として利用されています。洋物の毛皮「ムートン」はリスニングルームの響きを整えるために最適な素材なのです。
「羊毛(フェルト)」はピアノのなど楽器にも、最適な吸音材として広く使われています。現在は耐久性に優れるナイロンが広く使われていますが、弦楽器の「ガット弦」も昔は「羊の腸」から作られました。
音楽とオーディオに深く結びついている「羊」。未年の今年は、より深く良い音で音楽を聞いてみませんか?
今日から3日間、大阪今宮戎で「えべっさん」が開催されます。この期間中、運送便の集荷が早くなるため、即日発送の締め切りを若干早めさせていただきます。景気の神様「えべっさん」にお越しの時は、逸品館お薦めの「屋台」を是非味わってください。母親の実家が、むかし「イカ焼き」を売っていましたが、お薦め屋台の「イカ焼き」は当時の味そのままです。「イカ焼き」は梅田阪神百貨店が有名ですが、この屋台で味わえる「イカ焼き」が本来の大阪の味です。阪神の10倍?美味しいです。
詳しい場所は、こちらのブログからご覧いただけます。