-
最新の投稿
-
女子部はみんなFF派!ファイナルファンタジーXIII
投稿者「逸品館代表 清原裕介」のアーカイブ
逸品館メルマガ2021年7月23日号
みなさま、こんにちは。混沌の東京オリンピックがいよいよ始まりました。権力を持てば「心が腐る」という人間の悪い一面をこれほどまでにクローズアップされたのも、なかったことでしょう。 前回の東京オリンピックでは、多くの日本人が日本という国家に高揚を感じたことでしょう。しかし、今回の東京オリンピックでは、それと同じくらいの人々が、日本という国家に失望しているかも知れません。国家は個人の集まりだと考えると、日本人一人一人の心の中にある「自分さえ良ければ」という小さな思いがこういう結果に繋がったのかも知れません。 「記録(歴史)の扱い」にも大きな問題を感じます。人間性というものは、あくまでも全体像から導き出されるべきです。過去の一部の間違いを切り取って極端な方向に決めつけられるべきではないし、逆に「大きな問題でも記録に残らないように握りつぶせば罪は消える」わけでもありません。言い逃れたとしても、罪は消えないのです。目に見えるものだけ見て、見えないものは見ない。それはあまりにも軽薄です。 現代社会の問題には様々な角度からの見方があると思いますが、私は「お金(貨幣制度)」の存在に大きな問題を感じます。お金はとても便利ですが、同時に人間に欲望を限りなく増幅します。権力であったり、暴力であったり、貨幣がなければ人の欲望はこれほど肥大せず、もっと平等で平和な世界になっていたのではと思うのです。 そんな大きな問題はともかくとして、ずっと思っていたことですが「絵画」と「オーディオ」にはかなりの類似性を感じます。20世紀最高の画家の一人「ピカソ」は、最高の写実技術を持ちながら、晩年はそれを破壊し抽象表現を選んだことはよく知られています。「牡牛」をモチーフとしたピカソの版画は、「牡牛を写実的に表現していた初期」から後期には「ただの線」で雄牛を表現するように変化していますが、ピカソは「究極の置き換え」を探っていたのではないかと思うのです。「へのへのもへ」が人間の顔に見えるのは、錯覚であって、人間本来の顔とは似ても似つきません。2つの目、眉、1つの鼻と口、顔の輪郭だけで人間は人の顔を思い浮かべます。そして、たったこの7つのパーツの形状と配置だけで「表情」を読み取る(感じ取る)のです。細やかな描写も、色彩も必要とせず、人間の思いが伝わるのです。この「置き換え」が芸術の本質ではないでしょうか? ピカソは、絵と人間の感性の関連性を研究し尽くした結果、誰もが考えつかない置き換え=独自の抽象的表現に行き着いたのだと私は思います。 オーディオは、どうでしょう? 私は30年以上あらゆるオーディオを聞いてきました。普通の人が一生かかって聞ける「オーディオの数」の何倍、あるいは何十倍もの装置を聞いてきました。その結果、オーディオのゴールも「抽象」にあると思うようになりました。 原音忠実再生はわかりやすいですが、突き詰めると破綻します。本物に近づけば近づくほど、人間は恐るべき正確さでそれを「虚構」だと見抜くからです。しかし、HiFiとはかけ離れた電話の声を「偽物」とは感じていません。 「原音忠実再生を目的とするデジタルオーディオ」を写実とするなら、「歪みが完全には取り除けないアナログオーディオ」は、抽象でしょう。 絵画とオーディオが完全に同じだというわけではありませんが、「再生技術」と「芸術的虚構」を融合させることで「シンプルに答えを導き出せる」のは、絵画と似ていると思います。 限界はありますが、音楽の感動を伝えるために「技術的な情報量」はある程度あれば十分です。より重要なのは、どんな音が人間のどのような感情を引き出せるか、すなわちオーディオが「人間のために何を伝えるか」だと私は思います。 優れた芸術作品が「想像(創造)の自由」をより広げてくれるように、優れたオーディオも「音楽の解釈の自由」をより大きく広げてくれるでしょう。そして、その「ゴール」は決して1つではありません。 最高の絵画が「1作品」だけでないように、最高のオーディオ機器もまた1つではないのです。 そう考えると「一番」を決めるためのオリンピックの存在が間違っていると気づきます。重要なのは「一番」を決めること、称えることではなく、それを目指すことなのですから。 ——————————————————————–●... 続きを読む
2021年7月16日号
みなさま、こんにちは。最近多発しておりますゲリラ豪雨などのご被害はごさいませんでしたか。ご無事をお祈りするばかりですが、万が一我々にご協力できることがありましたら、お気軽にお申しつけください。 また、突然の豪雨などにより運送に乱れが生じた場合には、ご希望の日時にお荷物のお届けが出来ないことがございます。お急ぎのご注文は、なるべく余裕ある日程でお願い申し上げます。 テレビやネットには、毎日様々な「問題」が取り上げられています。けれど、最近人との会話の中で「政治のあり方」が話題に上がることが多くなりました。不満は、言うまでもなく「新型コロナ対応」のまずさです。アベノマスクから始まり、オリンピックの強行開催など「不手際」を数え上げれば切りがないばかりか、首相や首長は内容のない答弁を繰り返すばかり。野党は「辞職しろ」の一点張りで、代替案を出す力もそれを実行する能力も無し。マスコミは表面を「言及する」だけで、行動は一切起こさない。戦争経験のある老人は、今のムードが第一次世界大戦前のようだと言い、もっと昔を振り返れば江戸時代さながらの「悪代官と悪徳商人」が世の中を牛耳る状況から抜け出せないようにも見えてしまいます。 不満が高じているためか、オリンピック開催の影響か、関西でも人出が目立って多くなっています。これが時代劇なら、「暴れん坊将軍」や「水戸黄門様」が大なたを振るって、めでたしめでたしとなるのですが・・・。ワクチンの接種が滞っている今こそ、もうひとがんばりして感染を抑えたいところです、ワクチンが行き渡るまで、後数ヶ月の我慢です。 今週は、D&Mが取り扱いを開始したDALIの少し上級でB&Wよりはお買い得という価格帯の「Polk... 続きを読む
逸品館メルマガ2021年7月9日号
みなさま、こんにちは。東京オリンピックが間近に迫っているにもかかわらず、新型コロナの感染は一向に収まる気配がありません。無観客での開催が決まりつつあるようですが、さてどうなることやら。 無観客と言えば、先月から開始している「逸品館リモート試聴会」ですが、今回はEsoteric... 続きを読む
逸品館メルマガ2021年7月2日
みなさま、こんにちは。緊急事態宣言はいかがおすごしですか?ストレスなど溜めていらっしゃいませんか? 私は、自宅時間を「映画やドラマ」を見て気晴らししています。 amazon Prime... 続きを読む
逸品館メルマガ2021年6月26日号
みなさま、こんにちは。いよいよ「かつてないオリンピック」が間近に迫ってきました。スポーツは平等、その言葉の本当の意味をこれほど考えさせられたオリンピックは、なかったでしょう。 今回の騒動では、IOCの姿勢が「悪い」と取り上げられています。それは間違いないでしょう。けれど、ここまでオリンピックを肥大させた責任は、メディアと聴衆にもあります。ピラミッド、万里の長城、大阪城などなどトップに立つ人物は常に「過去最高」を求めます。それと同じ理由で、オリンピックもどんどん肥大しました。 そこに利権が絡み、メディアが暴走を煽り、その結果が東京オリンピックだと私は思います。 選手は、こんなに肥大した大会を心から望むのでしょうか?本来のスポーツマンシップとは、なんだかかけ離れているように感じるのは私だけでしょうか? 話は変わります。 オーディオマニアは、時に「信者」と呼ばれることがあります。私はそういう言い方は大嫌いですが、その理由を考えました。 何かを盲信すること、「唯一絶対的な存在を信じる(考え方を固定する)」事と「排他的(人の言うことを信じない)」になることが「信者」と呼ばれる原因でしょう。 つまり、「何らかを信じる集団」があったとして、その対象が「神様(超自然現象)」の場合は、それを「宗教」と呼び、その対象が「科学技術や社会現象(存在が確認される現象)」の場合は、宗教とは異なる呼び方をされるのでしょう。変わろうとする心を捨てて何かを盲信し、他を否定することは時に強烈に人の心を捉えるのでしょう。 けれど、そこに陥ると人間は「創造力(想像力)」を失い、前進(成長)しなくなってしまいます。排他的な気持ちが高じれば、社会性すら欠如しかねません。 「洗脳」と言っても差し支えのないこの危険な方法は、ビジネスにも蔓延しています。特定の「技術」や「製品」あるいは「物質」などを「絶対」であると広告し、それさえ信じていれば「大丈夫」という広告は、すべて「偽りのビジネススタイル」です。洗脳し信者を増やせば儲かるので、ネットにはそういう「詐欺まがいの広告」ばかりが増殖しています。 日本や世界を代表する大企業でさえ、こぞってこの「禁じ手」に手を伸ばしています。その結果は、大規模な自然破壊であったり、度を超した貧富差の発現ではなかろうかと思います。 絶対的な「宗教」や、絶対的な「科学技術」は存在しません。 人間の知力には限界があります。 貴族が平民を支配する時代は終わったと思っていましたが、21世紀になっても人が人を不当に縛りつけ、支配する構造は何ら変わっていないようです。そのためには、自分自身の「洗脳」を説いて下さい。 高い物、派手な物、権力への魅力を今一度考え直しましょう。 常に考え、前進することは力(胆力)のいることですが、私が大切に思うオーディオの世界、音楽の世界だけはそんなことにならないように、度は超さないように心から願い、そうならないようにする努力を続けたいと思います。 東京オリンピックの存在がどうあれ、スポーツマンシップに乗っ取り、自分のベストを尽くす選手諸氏、それを支える人たちには、勝ち負けを抜きにした最大のエールを送りたいと思います。 ——————————————————————–●... 続きを読む