社長のうんちく」カテゴリーアーカイブ

逸品館メルマガ281「CDは記録されているデーターを完璧に読み取れる」

PCオーディオの初期に「CDプレーヤーはCDを再生する時にエラーを起こしている、PCはエラーしないから音が良い」といわれましたが、それも明らかな間違いです。CDディスクに記録される音楽データーファイルの形式は、PC用のソフトやデーターとは違っています。しかし、16bitのデーターが「そのまま記録」されているのではありません。 CDは、ご存じのようにディスクに刻まれた「ピット(穴)」にレーザーを照射して記録されたデジタルデーターを読み取ります。誤解されやすいのですが、CDのピットは「一つずつの穴が独立している」のではありません。ピット間(穴と穴の間)には、区切りや仕切りがなく「デジタルデーターが変化しない場合ピットは連続して(結合して)」刻まれます。そのため無音部のように「ゼロデーターが連続する/0000000…」デジタルデーターをそのまま記録すると、ピットは穴ではなく「連続した細い凹み」もしくは「穴のない平坦部」になってしまいます。 CDディスクが回転してもピットのあるなしによってレーザー光が変化しなければ、メカニズムはピットをトラッキングできなません(どこがピットで、どこがピットでないのか分からなくなります)。そこで、CDにデジタルデーターを記録するときには、ピットが必ず変化するように(0もしくは1が連続しないように)EFMという方法でデジタルデーターの間に、定期的に0もしくは1を填め込んでいます。EFMという符号化の方法により、PCMの16bitデーターは半分の8bitが14bitに伸長されて記録されます。EFM符号化により、ピットは14bitよりも小さい範囲で必ず変化し、メカニズムによるピットのトラッキングが可能になります。 さらにデーターを時間軸上で連続して並べると「傷」により「連続するデーター」がごっそり抜け落ちてしまうため、CDに記録されるデジタルデーターはは単純に時系列的に並べるられるのでは なく、ある範囲にばら撒いて記憶されています。CDは、ある程度の分散したデーターを読み込んでから、それらを正しい順序に並べて再現します。その時間軸の復元情報(同期データー)や楽曲情報を記録するためのヘッダ、さらにCIRS(サース、Cross-Interleaved... 続きを読む

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逸品館メルマガ280「CDのリッピングについて」

Mactoneから届けられた真空管プリアンプ2機種をテストしました。この2機種は、Electro... 続きを読む

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逸品館メルマガ279「オーディオの本当の価値」

唐突な話ですが、私は個人的に音楽を「ジャンル分け」することを好みません。なぜなら、ジャンルという「ラベル」を付けることで、音楽に境界が生まれるからです。人間の心模様にジャンルが付けられないように、それを表現する音楽に「ジャンル」は付けられないからです。 このような理由から、私はジャンルにかかわらず音楽を聞きます。好きな音楽、記憶に残る音楽の多くは「メッセージ性の強いもの」が多いようです。ジャニス・ジョップリンの遺作「ベンツが欲しい」は、彼女の曲で一番強く記憶に残っていますが、それが「彼女が亡くなる3日前に録音された曲」だと後で知りました。リパッティーのブザンソン告別コンサートのライブアルバムもそうでした。まだクラシックの良さに気付けていない、今から25年以上も前に最初は演奏者が誰かも知らずに「リパッティー」を聞いていました。年配の友人に「クラシックはよく分からないけど、この曲が好きだ」と話した時に、それが「リパッティーのブザンソン告別リサイタルのアルバム」だと始めて知ったのです。 ジャニスは「Rock」、リパッティーは「Classic」。ジャンル分けすればまったく接点がなさそうに感じられる二つのアルバム、楽曲ですがそれは「遺言」と言う意味では同じだったのです。自分の人生の終わりを知り、すべての感情を込めた音楽。それは、決して壮絶なものではなく、私には「非常に静かな音楽」に聞こえます。心が洗われるような、美しい音。心に力がみなぎるような、暖かいエナジー。二つのアルバムから、それを強く感じました。私に力を与えてくれるという意味でも、この二つのアルバムは私には「同じジャンル」に分類できます。 「人の心」は、年齢や国籍、性別が変わっても変わることがありません。エゴを超越した心境、あるいはエゴが極まった心境、心の行き着く先を表現した音楽には、それだけが持つ「美しさ」が感じ取れます。木曜日に、何気なく見た「主人公は僕だった」という映画が面白いと思いました。 繰り返す日常、自分で決めたルールに従う「楽」な毎日。それを逸脱することで、本当の人生が始まる。要約すると、そんな内容でしょうか? 人が人に伝えたいこと。 そのために作られる音楽や映画、芸術に「ジャンル」は必要ありません。受け止めたいのは「思いの強さ」です。すべてのアートは、価格ではなく重いの強さでその価値が決まります。そして、その価値は人によって様々です。あなたの心を打つ音楽、打てる音を出せるオーディオが、あなたにとって最も価値ある装置です。 ... 続きを読む

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逸品館メルマガ278「K-POPの魅力」

寒いと「イエナカ」で音楽を聞いたり、映画を見る機会が増えてきます。音楽や映画を見る機会が増えると、新しいソフトが欲しくなってきます。しかし、最近は昔よりソフトを買う回数が減っています。それは、購入したソフトの出来映えに納得できないことが多くなっているからです。 私は仕事中、POPSいわゆる歌謡曲を良く聞きます。しかし、残念なことにPOPSは「売れる=儲かると分かった途端に中身が薄くなる」ことが世界的に多いように感じます。それは、ミュージシャンが1枚目に全力を出し切ったからかも知れないですし、2枚目以降、「売り」を意識しすぎて「急いで帳尻を合わせたような曲」で構成されるからかも知れません。とにかく、ミュージシャンが何を伝えたくて作ったのか分からないPOPSが増えています。特にJ-POPの質低下が酷く、実力派シンガーがしのぎを削っていた80年代と、最近のソフトはまったく様変わりしたように思えます。 J-POPに不満の多い私が最近よく聞くのが、「K-POP」です。K-POPを聞くようになった切っ掛けは、DJ... 続きを読む

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逸品館メルマガ277「音質の呪縛を逃れたとき、本当のオーディオが始まる」

メルマガの書き出しの話題を探して携帯電話のカレンダーをチェックしてみると今日1月25日は、「中華まんの日」と表示されました。「中華まん?肉まんと違うの?」と思って、今度はそれをWebで調べると、「中華まん」とはあんまんや肉まんなどの総称とのことでした。本当に様々な情報が、迅速かつ豊富に取り出せる時代になったものです。 さて、中華まんと聞いて思い浮かぶのが中華街ですが、関西では神戸、関東では横浜中華街が有名です。横浜中華街で有名な中華まんは「フカヒレまん」でしょうか?神戸中華街では「肉まん」が有名です。しかし、関西では「肉まん」と言えば、誰もが「551の蓬莱・豚まん」を思い浮かべるでしょう。 大阪名物と言っても差し支えのない、蓬莱の「豚まん」は、蓬莱の先代社長が発明し現在も創業時のまま「手作り」で作られる逸品です。しかし、長距離輸送で鮮度が落ちるため関西地区でしか販売されていないそうです。また蓬莱豚まんは、TVCMも面白くCM中で使われている「蓬莱の豚まんが"あるとき"、"ないとき"」のフレーズも広く関西で知られています。何を隠そう!逸品館の娯楽番組?e.オーディオ逸品館チャンネルも、このCMをぱくった番組を作りました。 蓬莱の豚まんは、美味しいです! 主要駅ナカショップやデパートならどこにでもありますので、関西にいらっしゃったら、ぜひ召し上がってみてください。 さて、前回のメルマガでは、オーディオ機器が生み出す響きが「音楽をより楽しく聞かせてくれる」という考えを書きました。そして、それを実現する素晴らしいプリアンプとしてEAR... 続きを読む

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