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逸品館メルマガ041「AIRBOWのエントリーモデル「LITTLE COSMOS2」を発売します」

DARTZEELの超高級セパレートアンプとCECの新製品、TL53Z、AMP53、TUBE53の試聴テストを行いました。オーディオショップとしてお薦めできる良い製品を見いだすためのみならず、AIRBOWが作り出す音、提供できるサウンドを私の「独りよがり」な音にしないため、少しでも多くのオーディオ製品をテストすることは、非常に重要だと考えています。そのためテストでは、必ず何れかのAIRBOWの製品を一緒にテストします。他社製品と比較することで、それぞれの音質をより明確に確認できるからです。 話は変わりますが、日本で「クラシック」が一部の限られた層にしか普及しないのは、オーディオが「クラシック」を上手く鳴らせないこととは無関係ではないと思います。そして、AVEXなどの音楽を商業化しているレーベルが大量生産する「薄っぺらい流行歌」が売れるのも、オーディオの音が悪いせいだと思うのです。 生演奏のクラシックコンサートに行けば、楽器の音の素晴らしさに体が震えるでしょう。POPSもライブでは、歌手の実力が白日の下に晒されます。歌手はストリッパーでもダン サーはありません。歌い手なのです。楽器のように美しい声の持ち主だけが歌手の素質があるのです。ヤマハの「POPCON」から登場した、八神純子のような美しい声の歌手の残した曲は、時代を経ても色あせません。 DARTZEELは、超高級品なのでうんと個性的でなければ困るのですが、オーディオの登竜門になるような廉価オーディオ製品は、逆にソフトや音楽を選り好みするようでは困ります。なぜなら現代の日本では、「音楽とのファーストコンタクト」はオーディオでなされるからです。オーディオの入門機には、肩が凝らない範囲で音楽の「善し悪しをある程度きちんと鳴らし分けられる性能」が求められます。そうでないと「本物」が廃れてしまうからです。 演奏家を愛し、音楽に愛されるサウンドの実現を目差して生み出した、AIRBOWのエントリーモデルLITTLE COSMOSの後継機を近日発売します。販売価格は、従来モデルとほとんど変わりませんが、音質は大きくリファインされています。CDプレーヤーは、透明度と明瞭度、低域の量感とクリアネスを高め、より本格的な音質に仕上がっています。音の広がりにも注意して仕上げていますから、その音質には、ちょっとした高級モデルでは太刀打ちできないかも知れません。それくらい出来の良いCDプレーヤだと自負しています。 PM4001/KAIは、旧モデル(PM4400/KAI)と音色をがらりと変えて、PM6100/KAI3と同じ「クッキリ、ハッキリ、切れ味鋭い」音に仕上げています。それは、音楽の善し悪し、演奏の上手い下手をより明確化する目的もありますが、ソフトや演奏への対応能力を広げるため、楽曲やスピーカーに合わせて「トーンコントロール」を有効にお使いいただくためでもあります。つまり、トーンコントロールやラウドネス・スイッチで「劣化する」音質を補うため「素に高い音質」を与えているとお考え下さい。 PM4001/KAIの「デフォルト」の音質は、「TONE DEFEAT」スイッチを「入れない(トーンコントロール回路を通る)状態」で調整しています。「TONE DEFEAT」をONにすると、想定したよりも「澄み切ってピュアな音質」が得られます。小編成の弦楽器、特にギターやハープをこの設定で聞いて下さい。楽器が持つ本来の素晴らしい切れ味と透明度に溢れる音をご堪能頂けると思います。 このモードで「やや線が細く聞こえる」場合には、「TONE DEFEAT」をOFFにして、トーンコントロールを通すと音のバランスが整い、楽器に柔らかさが出てきます。さらに音を変えてお使いになりたいと感じられる場合には、トーンコントロールをお使いください。小音量時には、ラウドネスを使うのも良いでしょう。どちらの場合にも音質は濁らず、音質調整回路の悪影響はほとんど感じられないはずです。 CD5001/KAIとの組合せでいろんなスピーカーを鳴らしてみましたが、AIRBOW IMAGE11/KAI2はもちろん、PMCの3WayスピーカーIB1Sでさえ問題なく鳴らせる実力を確認できました。エントリーモデルとしては、望外な性能に仕上がっています。音質は、お客様のご期待にお答えできると思います。 ... 続きを読む

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逸品館メルマガ040「音楽平等論」

オーディオにおける「ゲイン、オブ、ワイヤー(原音忠実再生)」は、間違いであるという持論を展開してきました。「再生時に音を変えても良い」という私の考え方は、感覚だけではなく経験と科学的な考察に基づく確かな論拠があるのですが、実はそれ以外にも大きな理由があったのです。 それは「音楽は音楽家だけのものではない」という私の考えです。私が尊敬する音楽家の一人は「セルジウ・チェリビ・ダッケ」ですが、彼は録音を極端に嫌い「自分の音をオーディオによって変えられる」ことを「絶対に許さなかった」事で有名です。確かに音楽家から見ると自信の命と引き替えても良いとさえ思えるほどの迫真の演奏をオーディオで作り替えられるのは「冒涜」に値する行為に見えるかも知れません。確かに、私も2000年前後は、この考えに賛成でオーディオマニアごときが「音楽家の音を変えてはならない」と強く思いこんでいました。でも、それを追求した結果音楽は生気を失い、こじんまりとした躍動感が感じられない演奏になってしまいました。私がストイックなまでに追いつめた2chの音は「凍り付いたモノクローム写真」のようだったのです。 ... 続きを読む

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逸品館メルマガ039「音の聞き分けは、楽器もオーディオも「アタック」が重要」

オーディオ機器の入れ替えやチューニングを行っていると、その前後で「音楽のスピードが違って聞こえる」ことに気づかれたことはありませんか?私が初めて「それ」に気づいたのは、20年近く前に「EMTのカートリッジ」をテストしたときでした。オーディオテクニカのカートリッジをEMTに変えると、明らかに音楽がゆっくりと聞こえたのです。私はすぐにストロボスコープでレコードの回転数をチェックしましたが、回転数は同じでした。確実に「それ」は聞き違いではなく、EMTでは同じ曲を数割ほどゆっくり演奏しているように聞こえたのです。再びカートリッジをオーディオテクニカに変えると何事もなかったかのように速度は元に戻りました。カートリッジを変えると演奏の速度が変わる?「不思議なことがあるものだ」と驚いた記憶は、今も鮮明です。 速度が変わって聞こえる経験は、この時が最初でその後何度も同じ経験をしました。そして、数年前にAIRBOWのCDプレーヤーの製作をしているときに、もっと不思議なことが起きたのです。ある改造を行ったところ、いきなり「今まで聞いたことがないほどの色気!」でノラ・ジョーンズが鳴り出したのです。演奏の速度は、やや遅く感じる程度でしたが、ボーカルだけは歌っている時間が2倍くらい長く感じるほど、それはもう、あり得ないほどの妖しい魅力に満ちた艶めかしいボーカルでした。「至上の」とか「至高の」という枕詞を付けたくなるほど、最高に「酔える」サウンドでした。まるでノラ・ジョーンズが耳元 でささやいているような・・・。でも、その状態でロックを聴くと酷いものでした。切れ味がまったくないのです。弾まない、ダラダラとしたロック、のびきったスパゲッティーのような。まるでお話になりません。 これは駄目だと、同じ箇所に違う改造を加えると、今度はロックがすさまじい勢いで鳴り出すではありませんか!シンバルが空を飛び!ドラムが腹に突き刺さり!ボーカルのシャウトが体を突き抜ける!これぞ最高のロック!こんなに生々しいパーカッションは聞いたことがない!ドーム型ツィーターがホーン型のように、吹っ飛びそうな勢いで鳴りました。その状態で「ノラ・ジョーンズ」を聞くと、さっきとは打って変わった酷い音です。痩せぎすのまるで「骸骨」が歌っているようです。肉付きはなく、パサパサで、何の色気も魅力もありません。 この極端な音の違い(音楽表現の違い)は一体どこから来ているのでしょう?初めて速度が遅くなったときには、その理由はまったくわかりませんでした。ただ、目の前で起きている現象をあっけにとられて聞いていたというのが本当のところです。しかし、CDプレーヤーの音の違いを経験したとき、私はその音の違いの原因について「ハッキリとした心当たり」があったのです。それは、過去に何度かお話しした「BBEプロセッサー(http://www.ippinkan.co.jp/products_test/ar2000_bbe/ar2000_bbe482.htm」の基本概念である「BBEプロセス」の説明中にある「人間の音の聞き分け方」から大きなヒントを得て考え出したものです。 内容を要約すると 1.人間は、音のアタック(頭)を重点的に聞いている。 2.アタックからある程度の情報(音の量)が頭に入った時点で音は耳に入らなくなる。 3.頭に入った音の分析が終わると次のアタックから、音は再び耳に入るようになる。 このプロセスを繰り返し、人間は「音を断続的に聞いている」という考え方です。 つまり、オーディオ機器によって「アタックの強さ(音の鋭さ)」が変わると、「音を聞いている位置(サンプリングするタイミング)」が変わるという考え方です。もしそれが正しいなら、再生の仕方(アタックの出し方)によって同じ演奏でも「サンプリングするタイミング」が変わることで「曲の速度」が違って感じられたり、あるいは「サンプリングする箇所」が変わることで「違う音や音楽に聞こえる」ことがあってもおかしくないはずです。 まあ、この話が正しいかどうかはひとまず脇に置いたとしても「音の頭(アタック)」が人間の聞き分けに非常に重要な役割を占めてることは、疑う余地はありません。CDプレーヤーで高精度のクロックジェネレーターを使うと、音が変わるのも「音の頭の部分の波形」が変わるためだと考えています。「アタック」と「余韻」のバランスが「音楽表現」に非常に重要な関わりを持っているのです。この考え方は、私の音作りの経験とも一致します。 このアタックについては「音の輪郭」という言葉で http://www.ippinkan.co.jp/setting/audio1_1.html にも書いています。また、試聴リポートとしても https://www.ippinkan.com/afternoon/page_1.htm その重要性に触れています。 輪郭を強くすると、音は歯切れ良く激しく速く聞こえます。音源が近く聞こえますが、立体感は失われます。輪郭を滑らかにすると、艶やかさが増し余韻の表情が豊かになりゆっくり聞こえます。音源がやや遠く聞こえますが、広がりが感じられます。もちろん、これは一つの例でそんなに単純なものではありませんが、アタックからどれくらいの時間帯の音を聞かせるか?どの程度の変化をアタックとして聞かせるか?主に波形の鋭さや過渡特性の激しさを調整したり、あるいはそれに対するノイズの量をどれくらいにするのか?などなど、オーディオのチューニングは、楽器奏者が「音の表情を変える」方法とほぼ同じなのです(生の楽器の音もオーディオからでる楽器の音も、人間には同じなのですから当たり前ですね)。 ... 続きを読む

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逸品館メルマガ038「AIRBOW PS8500/Specialが到達した新しい音の世界」

いよいよ桜のシーズンです!暖冬でしたが、桜の開花は私の周辺では例年より1週間程度早いかな?といった感じでした。皆様の周りではいかがでいらっしゃいますか? 長らくお待たせしてきました、AIRBOW PS8500/Specialですがいよいよ最終仕様が決まり、今月中頃~下旬に掛けて発売を開始できそうです。価格は、35万円(税込)で当分の間は、専用電源ケーブルをサービスいたします。 音質のねらいは「他用途性能(使い勝手)」の向上です。どんなにアンプの音が良くても「高音質録音ディスク」は良い音が鳴るけど「録音状態の悪いディスク」では良い音が出ないというのでは、失格です。なぜなら、愛聴盤が常に「優秀録音」だとは限らないからです。 音が悪いけれどこのソフトの演奏が好きで好きでたまらない。お気に入りの多くのディスクから、さらに音が気に入らないからと聴いていないディスクから、素晴らしい音楽をお聴かせしたくてこのアンプを作ってきました。最高の「音楽アンプ」として、自慢できるような性能を目差し、それが達成できたと思います。 PS7400/Specialと比べた場合、中低音の量感や余裕度が大幅に増強されています。さらに全帯域での音質バランスの徹底的なチューニングによりどんなスピーカーと組み合わせてもゆとりのある音場が再現されるはずです。リッチな中低音が達成された結果、空間の広がり、音の厚み、音楽表現力の深さなど感覚に訴える部分の「深さ」と「ゆとり」が、かなりアップしていると思います。 また、AVアンプには必ず設けられている「アナログ入力」と「デジタル入力」という二つの音の入り口を生かして、それぞれの音に「明確な個性」を持たせることにチャレンジしました。この思想は、AIRBOWプリメインアンプの最高モデル「TERA」に搭載した「ラルゴスイッチ」の考え方をより明確にし、進めたものです。 アナログ入力(7.1chダイレクト入力)でPS8500/Specialを使用した場合には、繊細かつ明瞭度も高い、音像がホログラム的に再現される、いわゆる「ピュアオーディオ的」なクリアなサウンドが実現します。これは、SACDやDVDオーディオといった「優秀録音ディスク」の良さを引き出すために重要なポイントです。また、本来AVアンプよりも遙かにお金のかかった高音質デジタルプレーヤーの内蔵DACの音質を引き足すためにも重要なポイントです。アナログ入力の音が悪ければ、どんなによいDVDプレーヤー(CDプレーヤー)を接続しても、その良さが生かされません。癖のない高音質で「良い音」を「良い音のまま」再現することを目差したわけです。 これに対しデジタル入力(同軸デジタル入力)でPS8500/Specialを使用した場合には、まるでアナログレコードを聴いているような滑らかなサウンドで音楽を楽しめます。世間の一般的な「HiFi製品」が最も苦手とする「録音の悪いディスク」を素晴らしい音でお楽しみ頂ける音質を「デジタル」で作ることにチャレンジしたのです。それは、デジタル音声入力の方が「プレーヤーの影響」を受けにくいからです。プレーヤーの影響が少なければ、それだけより厳密な音作りが達成できます。そのためにアナログではなく「デジタル」での音作りを選んだのです。 デジタル入力では、ソフトの録音の善し悪しにかかわらず「音楽を聴く楽しさ」に純粋に浸っていただけるでしょう。明瞭度を若干低下させ、写真をソフトフォーカスにすると「色気」が出てくるのと同じような手法を使っていますが、洗練度が非常に高いため「音が濁った」というようなマイナスイメージをほとんど感じることなく「雰囲気」が一段と濃くなるはずです。言い換えれば「音に意図した歪み加える」事により「雰囲気」を出しているわけですから、デジタル入力時に「S-DIRECT」を使用すると、音質バランスが損なわれます。多くの回路を通ることにより発生する「歪み」をプラスの方向に作用させている事実がそのことからお解りいただけると思います。これは、今までのメルマガでお話ししてきた「再生芸術論」を「実践」として成功させた例であるとお考えいただいて差し支えありません。 音楽的に徹底的なチューニングを施されたデジタル入力と相性がよいディスクは、音源がアナログの時代のJAZZやクラシックなどです。今までは、録音が古くて「うるさい」と感じていたソフトが、驚くほどの新鮮さと滑らかさ、艶やかさを持って蘇る様は、本当に「マジック!」と叫びたくなるほどの出来映えであると自負しています。 もちろん、その素晴らしいサウンドはCDのみならずDVDビデオディスクでも発揮されます。AIRBOWのAVアンプを購入したお客様の多くが「音楽DVDビデオを購入することが多くなった」とおっしゃいますが感覚的には、DVDビデオソフトの多くがCDよりも良い音と雰囲気でお楽しみ頂けると思います。 このアンプには、Bi-amp駆動システムが搭載され、Bi-wire入力対応のスピーカーと組み合わせれば、スピーカーケーブルをもう一組ご用意いただくだけで、Bi-ampでお使いいただけます。アナログとデジタルの二つの入力を備えること。DVDビデオディスクもいい音で鳴らせること。この特徴だけを生かして2chアンプとしてお使いいただいても、十分ご満足いただけるものと確信しています。 とにかく、手元にある、そして世の中にある「すべてのデジタルディスク」を「素晴らしい音楽に変えてしまおう!」というもくろみは、かなりの高いレベルで達成されたと考えています。4ヶ月、本当に長くお待たせいたしましたが、必ずお客様のご期待を上回るサウンドでお答えできると思います!現在の所は、まだ3号館に1台プロトタイプがある状態ですが、よろしければ、一度お聞きいただき感想をお聞かせ下されば光栄に存じます。 ... 続きを読む

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逸品館メルマガ037「WIREWORLDのスピーカーケーブルには、驚いた」

いよいよ桜が咲き始めたようです。あいにく昨日は雨降りでしたが、花見の日にはカラリと晴れるようにお祈りいたします。 メルマガをお送りするのが月曜日になってしまいましたが、昨日はお休みを頂いて「カートレース」を楽しんできました。レースと普段走っているサーキットの様子は、下のページでご覧頂けます。 今回の私の成績は、PRDクラス5位とFP3クラスは初めてのリタイアでした。 社員の松田徹もFP3クラスに参戦しました。お世話になっているカートショップのページは、下のページです。 このショップのページは、私が作ったものですがずいぶんと長い間更新していません。 もし、レーシングカートに興味をお持ちだったり乗ってみたいとお考えなら、お気軽にご連絡下さいませ。 今週のオーディオの話題は、WIREWORLDの最高級スピーカーケーブルの音質に驚いたこと!に尽きます。詳しくは、次のページをご覧下さい。 https://www.ippinkan.com/wireworld_audioquest_test.htm 同時にaudioquestとWIREWORLDの新型インターコネクトケーブルを聞き比べてみましたが、さすがに上手くまとまっているという感じでした。このケーブルの試聴に触発されて、好評発売中のAIRBOW... 続きを読む

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