逸品館メルマガ009「音量の重要性について」

「ラウドネス」という言葉をお聞きになられたことはあると思います。音の大きさによって耳の周波数特性が変化するため、「音量によって高音、中音、低音の聞こえ方(聞き取れる相対的な音の大きさ)が変わる」という内容の話です。アンプにはこれを補正する目的で「ラウドネススイッチ」が設けられることがありますが、これは「小音量時にも通常音量と同じ帯域バランスで音楽を聞く目的」のトーンコントロールの一種です。

人間の耳は測定器とは違って、この「ラウドネス」のように「絶対的な音量」だけではなく「それぞれの音源の相対的な音量」によっても「聞こえ方」が大きく変化します。普段ステレオで音楽をお聴きになられるときの「音量」はどれくらいにしていらっしゃいますか?あまり細かく音量にこだわられる方は少ないかも知れませんが、この耳の特性により「音量」はとても大切なのです。


最適な音量は「実際の演奏と同じ音量」なのですが、これはあくまでも目安で「リスニングルームの音響特性」にも大きく左右されます。残響が少なめなら音量は大きく、残響が多めなら音量は小さくなります。もちろん家庭でステレオを聞く場合には、あまり大きな音にはできませんが、同じ音楽を音量を小刻みに変えながら聞いてみて下さい。


音と音がぐちゃぐちゃに重ならず整然と倍音がならび、音と音の間にきちんとした隙間が感じられ、全部の音がまんべんなく聞こえるのが最適な音量です。


音量が大きくできない場合には、どうしても音が少なくなってしまいます。このような場合には、できるだけスピーカーに近づいて音楽を聴くと少し改善されます。お試し下さい。

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