ホームシアターファイル 48号「聞こえない音を聴くイベント」

5月9~11日の日程で開催された「HI-END SHOW TOKYO 2008 Spring」に逸品館はAIRBOW ブランドのメーカーとして出展し、30分のプレゼンテーションを合計7回行いました。来場いただいた皆様には、まずサブウーファーのあるなしによる音質改善の効果からご評価いただきました。評価に使ったシステムは、AIRBOWのAVアンプ:SR7002/Special、スピーカー:IMAGE11/KAI2、サブウーファー:audio-pro B2.27Mark2です。
サブウーファーを”OFF”の状態でJAZZボーカルを鳴らし、次に”ON”にして音質を比較するというデモを行うと、サブウーファーの追加によって低域の量感が増え「音の広がり」「中低域のボリューム感」がアップするだけでなく、中高域の明瞭度、伸びやかさ、まで全くグレードの違うスピーカーに変えたのでは?と思えるほど飛躍的に向上することが確認できました。声の抑揚は大きくなり、楽器のパワー感、音場の立体感などの音楽表現に関わるすべてがグレードアップするので、同じソフトを聞いているとは思えないほど音楽を聴く楽しみが大きくなります。
しかし、サブウーファーの追加によるこのドラスティックな変化は、「B2.27 mark2のような良いサブウーファー(残念ながら、なかなかお目にかかれません)」でなければ実現しません。さらにバイオリンのソロでサブウーファーのあるなしの実験を行いましたが、JAZZボーカルと同じようにサブウーファーの導入でバイオリンのメリハリとエネルギー感が驚くほど大きく向上しました。試しにサブウーファーからどのくらいの音が出ているかを確認するためメインスピーカーの音を消しましたが、会場の誰一人としてサブウーファーから出る音を聞き取れませんでした。それもそのはず、この時サブウーファーは前後にたった数ミリゆらゆらと揺れていただけなのです。
次にリスナーの前側にフロント/センター/リアスピーカーを並べて置く(TVやスクリーンと同じラインに5本のスピーカーを横並びに置く)方法によるサラウンド効果のデモを行いました。5本のスピーカーがすべて前にあるのにも関わらず、2chをサラウンドにするだけで後ろ側からも音が回り込んで聞こえるという効果にご来場のお客様は、またしても大変驚かれたようでした。各メーカーから特殊な方式のフロントサラウンドスピーカーが発売されていますが、通常のAVアンプと通常のスピーカーを5本前に置くだけでも、かなりのサラウンド効果が得られることが確認できました。
リアスピーカーを後方には位置できない場合には、効果の高いサブウーファーを使った音の良いサラウンドシステムをリスナーの前方に配置する「新しい考え方」を逸品館は提唱します。IMAGE11/KAI2×5ch+B2.27 mark2+SR7002/Specialの組合せなら、高価な一体型フロントサラウンド製品よりも音質は遙かに良好でサラウンド効果も十分です。このセットなら100万円を優に超える高価なピュアオーディオのシステムに劣らない素晴らしい音質で音楽と映画を存分にお楽しみ頂けます。
今年の秋International Audio Showと同時期に開催される「HIGH END SHOW」では、今回のような共同ブースではなく一部屋を借り切って「逸品館のノウハウ」を存分に味わっていただく予定です。必ず、お役に立てる自信がありますが、秋まで待てない!と感じられたなら、どうぞ今すぐ「逸品館」をお尋ね下さいませ。


ホームシアターファイル 2008年 08月号 [雑誌]


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