アナログな筆記具、万年筆

アナログレコードやフィルムのカメラなど、それでしか出せない味があり、表現力でも勝っていながら、新しくできたものに比べて不便というだけの理由で、徐々に活躍の場をなくしつつある物がたくさんあります。カセットテープなどは以前なら大人から子供まで皆使っていて、録音という作業もとても日常的な事でしたが、音楽を聴くこともパソコンとデジタルプレーヤーが一般的となり、録音も今ではあまり一般的に行われなくなってきたことも、どこか寂しく感じられます。

機械ではありませんが、同じような存在に万年筆があります。学生時代にはさすがに触れたことがなく、特に欲しいと感じたこともなかったのですが、社会人になり文具を販売する仕事についていた時、日々万年筆にかこまれていて、万年筆は他の筆記具にはないとても魅力的なものであることに気が付きました。
黒のインクでは少しわかりにくいのですが、万年筆の標準的なインクの色であるブルーブラック(紺色)のインクで書いてみると、他の筆記具でたとえるならまるで書道の筆のよう表情豊かな文字が書けることに驚きました。ヨーロッパでは日本の習字の授業のような感じで、万年筆の授業があるそうで(文頭の写真はドイツのペリカン社の子供用万年筆ペリカーノJ)、もちろん大人でも使える本格派です)、イラストを描いみても下手な絵でもなんとも味のある絵に見える不思議な力を持っていて、さす欧米で長年親しまれてきた筆記具なんだな!と、ひとり納得と関心をしてしまいました。
ボールペンなどに比べて、何日か使わないとすぐインクが乾いて出にくくなったり、書いたインクはなかなか乾かず、手に付いたりにじんだりする(しかも手に付くと全然とれない)、など欠点を挙げるときりが無いですが、メンテナンスが不可欠ながら、使い込むとペン先がなじんできて、自分に合った書き心地になってくれる感じはとても楽しいものです。
利便性だけを考えずあえて面倒なものと付き合うことが、忙しいこの時代においてはとても贅沢な事なのかもしれません。

とは言え普段の忙しい生活では、ゆっくりもしていられません。そんな時にオススメなのがDS美文字トレーニング、電車の中でも気軽に書道ができます。文字だけでなく墨絵もかけますので、文字の練習できるだけでなく、小学校の習字の授業が思い出されて、意外にリラックスに効果もあります!!

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