テルミン博士のドキュメント映画、その名も『テルミン』!

ンテナのついた木の箱に手をかざして演奏する楽器テルミン音楽用のこぎりの様な不思議な音の楽器です。この楽器の生みの親であるロシアの発明家レフ・セルゲーエヴィチ・テルミンのドキュメンタリー映画が”テルミン”です。
テルミンは最近では人気漫画”のだめカンタービレ”にも登場していたので、ご存知の方も多いと思います。この楽器のヒューと言う短波ラジオのチューニング音のような電子音は現在のシンセサイザーとは異なる独自の構造で、なんとテルミン氏は製作時オシロスコープを使う事なく、耳だけで音の調整を行ったそうです。チェロにも似たこの楽器の音は、音楽楽器としての市民権を得るより先に、その音の印象から主にホラー映画の効果音に使われる事が多かったので、怖い音のする楽器と言うイメージが定着してゆきました。
しかしこのユニークな音に魅了された音楽関係者は少なくなく、ビーチボーイズグッドバイブレーションズのサビの部分にも使われていますし、MOOGシンセサイザーの生みの親のムーグ博士は少年時代にテルミンに熱中し、MOOG社からもテルミンは発売されています。
テルミン博士自身は冷戦時代のあおりを受け、優秀な科学者としてKGBでの極秘任務に従事させられていたりして、アメリカに入った情報では既に死んでしまっている、などと言ううわさも流れましたが、実際はKGBでの任務が終わった後、ロシアの音楽学校で子供達に教鞭をとっていたりしていました。晩年にソ連も崩壊後再びアメリカに訪れた映像で、以前から親交のあったテルミン演奏家のクララ・ロックモアと再会するシーンはとても感動的です。

楽器の知識を必要とせず、誰でも簡単に演奏が楽しめ、本格的な演奏も可能なこの電子楽器のコンセプトは、20世紀の初めとは思えないとても洗練されたものだったと思います。
近日発売予定のお手軽なテルミンPremium、これはとても楽しそうです!!


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