コミュニケーションとは?!映画「ザ・コミットメンツ」

91年の古い映画ですが、「ザ・コミットメンツ」を観ました。映画はミュージシャンを目指すべくソウルR&Bバンドを結成した若者たちが、ライブ活動を繰り返して人気実力をつけていき、念願のレコード会社と契約を結べるか….というサクセスストーリーのお話です。ミュージシャンを夢見る映画は最近でしたら「ドリームガールズが有名なところで、アメリカを舞台にした音楽映画は他にもたくさんあります。

この「ザ・コミットメンツ」の舞台はアイルランドの首都ダブリン。ロックバンドではなくR&Bで本物のソウルバンドを目指しているところがユニークな設定です。ヨーロッパやイギリスからみると偏見がないとは言えない微妙な存在のアイルランド。映画の中のセリフでも「アイルランド人はヨーロッパの黒人で、ダブリンっ子はアイルランドの黒人だ。」ダブリン北部に住んでいる労働者層の主人公たちは国の経済状況や自分たちの置かれている立場を認識し、魂(ソウル)の音楽をやるにはふさわしいと本物のソウルバンドを目指します。バーやパブでライブを続ける彼らは「労働者のバンド、ザ・コミットメンツ!」と紹介され各地で人気を得ていきます。
と、ここまで観ているとまじめな信念に基づいたサクセスストーリーですが、劇中のエピソードはもめ事が絶えず、ケンカばかりしているバンドです。かえってこういうわがままのぶつかり合いがバンドらしい描写かもしれません。
この映画ザ・コミットメンツ」は特に有名な作品ではありませんが、登場人物や劇中の物語に素直に感情移入できるところが心地よく、人間同士の意志の疎通や、やりたい事をかたちにする難しさを考えさせられます。目的や意志はみんな共通なのに自己中心的になり、エゴのぶつかり合いにより方向性を見失う結果になることを客観的に観ることで、自分の実際の生活や仕事はどうかな?などと自身と照らし合わせて鑑賞していました。
監督はアラン・パーカーで80年から90年くらいに人気作品を多く生み出しています。ダンス映画の「フェーム」、マドンナ主演の映画「エビータ」、「ザ・ウォール」など音楽を題材にした映画を多く撮っています。これもアラン・パーカーの作品だったのと以外なのは「エンゼル・ハート」。87年のアメリカ映画でミッキー・ローク、ロバート・デニーロ出演のサスペンス映画です。オカルト風のサスペンスタッチで結末のどんでん返しが観る者をガツンとさせるストーリーです。音楽が題材ではありませんが感情の起伏や人間ドラマの描写が上手い映画です。有名どころや低予算の映画も含めておもしろそうなソフトがあればまた紹介したいと思います。


アマゾンで買う

カテゴリー: その他(趣味など), 本日のブログ タグ: , , パーマリンク