プロジェクターDLA-X30とHD33S1徹底比較!

この秋に新発売されたVictor「DLA-X30」とOPTOMA「HD33S1」を比較してみました。

≪外観と仕様の比較≫

Victor DLA-X30 OPTOMA HD33S1
W455×H179×D472mm W380×H122×D313mm
撮像素子:0.7型D-ILAデバイス×3 0.65型DLP®
画素数:1920 x 1080 画素数:1920 x 1080
明るさ:1300lm 明るさ:1800lm
ズーム比:2倍/電動 ズーム比:2倍/手動
レンズシフト:あり レンズシフト:なし
レンズカバーのみ レンズカバーのみ
ワイド100型の投影距離:3.01〜6.13m ワイド100型の投影距離:3.75〜4.5m
3Dエミッター:外付け 3Dエミッター:内蔵
3Dメガネ:別売 3Dメガネ:1個付属
追加3Dメガネ:PK-AG2 定価14,000円 追加3Dメガネ:ZD-201 参考売価17,250円
コンポーネント入力×1 コンポーネント入力×1
HDMI入力×2 HDMI入力×2
PC入力×なし PC入力×1
消費電力:330W/0.8W 消費電力:260W/1W
ファンノイズ:20dB(標準モード時) ファンノイズ:27dB(最小)
ランプ寿命:標準モード時で約3,000時間 ランプ寿命:標準モード時で約4,000時間
交換ランプ:PK-L2210U 定価24,000円 交換ランプ:SP.8KZ01GC01 参考売価39,375円
自照式リモコン 自照式リモコン
本体重量:14.9kg 本体重量:4.5kg

≪本体の比較≫

左:DLA-X30 右:HD33S1 左:DLA-X30 右:HD33S1
DLA-X30 HD33S1

DLA-X30HD33S1の横幅はそれほど大差はないですが、DLA-X30の奥行きはHD33S1の約1.5倍、DLA-X30の重量はHD33S1の約3倍あります。
HDMI入力端子はDLA-X30が1つなのに対し、HD33S1は2つになっています。
DLA-X30で採用されていた電動レンズシャッターは、DLA-X30では廃止されました。

≪空気の流れ≫

DLA-X30 HD33S1

DLP方式に使われる映像素子(DMD素子)は熱に強く冷却が不要なため、HD33S1は液晶ディバイスを使うDLA-X30のように映像素子に空気を当てる必要がありません。その為、DLP方式プロジェクターは光学系にホコリが入らず、ホコリよけのフィルターが不要でメンテナンスも簡単です。

DLA-X30

DLA-X30は前方底面にフィルターが装備されており、ホコリの混入を減らすため時々清掃してください
。フィルターの清掃を怠るとランプが過熱して寿命が短くなったり、光学系に埃が入るなど不具合が生じ易くなります。

≪リモコンの比較≫

左:DLA-X30 右:HD33S1 左:DLA-X30 右:HD33S1

HD33S1のリモコンはコンパクトな手のひらサイズで、片手で楽々と操作が出来ます。ボタンに触れると発光する自照式となっております。また、DLA-X30はリモコン中程にある(LIGHT)ボタンを押すとバックライトが発光するようになっています。

≪画質比較≫

左:DLA-X30 右:HD33S1
DLA-X30は彩度の高い落ち着いた発色で、白がやや青味をおびている感じです。HD33S1は全体的に色が濃密で、はっきりとした発色に見えます。

DLA-X30は、クリアーで立体的な表現です。コントラストが高く犬が前に飛び出してくる感じです。HD33S1は部屋の奥行きが深く、映像に広がりがあるのがわかると思います。

ご覧いただいてわかるように、DLA-X30は色の表現力がとても豊かで、画像に力強さが感じられます。また、モンスターの毛並み等といった細かな表現力にも優れています。HD33S1は、やや淡く見えるかもしれませんが、とても自然な発色で毛並みのフサフサした感じが良く伝わってきます。

これまでご覧いただきました比較画像は、画質調整をおこなっていない状態で撮影したものです。HD33S1は何も手を加えない状態でもフィルムライクな素晴らしい映像を実現してくれますが、実は少し調整をするだけで画質が飛躍的に向上するとてもポテンシャルが高いプロジェクターです。これからは、HD33S1に画質調整を施した画像をご覧いただきながら、DLA-X30HD33S1の画質比較を続けていきたいと思います。

DLA-X30 HD33S1調整前 HD33S1調整後
プロジェクターの調整は、コントラストと明るさのバランスを適正にすることが何よりも重要です。HD33S1に画質調整(明るさ、コントラスト、シャープネスに関して)をしてみました。バランスのとれた色合いで、発色が自然にです。色の階調も素直に表現されています。
DLA-X30 HD33S1調整前 HD33S1調整後
画質調整後のHD33S1画像は暗部の階調が増え全体の解像度が上がりました。DLA-X30は見通しの良い色鮮やかな画像であるのに対し、HD33S1は奥行き感と広がり感があり、程よい甘さが雰囲気を作り出しています。
DLA-X30 HD33S1調整前 HD33S1調整後
DLA-X30は細かいところまでよく見える画質です。ハッキリとした映りで、顔の彫りの深さや血色の良さが印象的です。HD33S1は色彩の微妙な違いが豊かに再現され、実際の見た目に近い自然な発色です。

≪まとめ≫

Victorからこの秋に発売された「DLA-X30」の外観はボディーの色や仕上げを除いては「DLA-X3」とほぼ変わりないが、明るさが前モデルから1.7倍と大きく向上し、3D映像の美しさでは明るさが効いて上級モデルの「DLA-X90R/70R」を上回ると言っても過言ではありません。2D映像も明るさが増した(黒は浮かない)ことで、コントラスト感や色鮮やかさが改良され「DLA-X3」から大きく画質が向上しています。明るく繊細で、見通しの良い鮮やかな画質です。OPTOMA「HD33S1」は、「DLP」方式ならではの色鮮やかな美しい映像が楽しめます。レンズシフト廃止/ズーム倍率縮小など主にレンズ機能の簡素化で低価格に設定されていますが、画質は上位機種のHD83と比べても大きく見劣りすることはありません。3Dはもちろんのこと、2Dの映像再現も十分な表現力を持ち合わせており、黒の沈み込みや中間調の豊かさには目を見張るものがあります。フィルムライクで落ち着きのある画質が楽しめます。
価格は高価ではありますが高画質のシアターをお考えなら、レンズシフト機能が装備され設置も簡単、繊細で見通しの良い鮮やかな画質な「DLA-X30」をおすすめします。また、価格を抑え高画質なシアターを楽しみたい方、フィルムライクな画質がお好みの方には、動画が滑らかに再生され発色が豊かな「HD33S1」をおすすめします。
発売当初はDLPの色鮮やかさに到底及ばなかった液晶ですが、度重なる改善が実施され最新の反射型液晶デバイスの性能は初期のDLPを超えるほどになっています。しかし、DLPの弱点であるカラーブレーキング(色割れ)は、カラーホイールの速度向上で最新モデルではほとんどわからなくなっています。HD33S1は上位機種のHD83S1に比べ、やや遅いカラーホイールが搭載されているため若干カラーブレーキングが見え易くなっています。しかし、この価格で色鮮やかっさと動画応答性に優れる2D、切れの良い3D映像を見せてくれるDLP方式のHD33S1は、反射型とは異なる美しさで映画を見せてくれる優れたプロジェクターです。

≫Victor DLA-X30のご購入はこちらから
≫OPTOMA HD33S1のご購入はこちらから
≫クレジット決済をご希望のお客様はe.オーディオ逸品館へ
カテゴリー: ホームシアター, 本日のブログ タグ: , , , , , , , , パーマリンク