音楽物のドキュメント映画は、あまり知らないアーティストの作品でも、思わずのめり込んで見てしまう作品が多く、好きなジャンルの一つです。今回紹介するデイヴ・グロール(ニルバーナのドラマーで現在フー・ファイターズのG・VO)の初監督作品、サウンド・シティ – リアル・トゥ・リール は、たくさんのアーティストが出てきますが(かなり驚きの大御所がどんどん出てきます!!)あくまでも本作品の主役は、ロサンゼルスのレコーディングスタジオのSOUNDCITYです(ニールヤング や ポールマッカートニー もあくまでも、 いちアーティストとして出演してます)。
私も恥ずかしながら、この映画を見るまで、SOUNDCITYについて全く知りませんでしたが、映画に出てくるこのスタジオにしか無いニーブの卓(ミキサー)によって録音された名盤たちは、どれも知っているアルバムばかりで、ニルバーナ等に大きな思い入れはありませんが、終始興味深い内容です!
そのスタジオ・機材・スタッフでしか出せないアナログの音、どんなスタジオでも大体同じようなクオリティの音が作れるデジタルの技術、アナログがデジタルより良い、という押し付けだけではなく、ナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナーの“(デジタルの可能性からなら)もっとすごいものが出てきても良いはず”という前向きなコメントが、とても印象に残りました。
ありそうでなかった、レコーディングスタジオのドキュメント映画(他にもあったら、ぜひ教えてください)、金銭面やスタッフへの待遇面でも、良くも悪くもリアルな話が出てくる所も、とても面白いです!
一昔前に、売れてきた日本人アーティストが、“ロスに録音に行ってきました”とかよく言っていたのを耳にしましたが、一体なぜロスに行ったのか(行きたくなったのか)が、少しわかった気がしました。。。
好きなアーティストのすべての作品を、簡単にポケットに入れて持ち運べる便利さと、ずっとデジタル音源を聞いていて、ふとアナログレコードの音を聞くと、すごく良いけど、聞くまでの手順がとても面倒。こういったジレンマを制作サイドから見せてくれる、とても見応えのある作品です!
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