逸品館メルマガ340「2014年12月26日号」

私達の業界、また高級な贅沢品を扱う販売業は、激動の一年でした。消費前アップ前の駆け込み需要、消費税アップ後の買い控えムード。その差があまりにも極端で対応にてんやわんやです。

最近の「ムードの変化の二極化」は、マスコミの巨大化が関係しています。今回の総選挙では、自民党が大勝しましたが、現実には円安によるインフレ、少子化問題、年金問題など、解決しなければいけない将来の問題を抱えていることに変わりはなく、先行きの不安感が消えません。

そして、その「不安感」を必要以上に煽るのが、マスコミです。一秒先の予測すら立てられないのが人間です。それなのに一向に当たらない「地震予想」のような(地震予想など科学でも何でもなく、ただのデマです!)不確実極まりない情報を垂れ流して、いたずらに不安を煽って「注目」を集めるのが最近のマスコミの悪あがき。明るいニュースよりも人の驚きを煽るニュースの方が注目されるからと言って、そんなニュースばかり流すのは、報道のあり方として明らかに間違ってると私は思います。

コスト、スピードの観点から、否応なしに情報流通の主役は、紙媒体、電波媒体から「Web」に変わってゆきます。けれど悪いことに「Web」で情報はさらに「使い捨て」られています。与えられた情報を咀嚼し、正解にたどり着く前に、新たな情報に飲み込まれる。人間にとって、すごく不自然で、不愉快なことです。

そんな一年ですが、暗いニュースばかりではありません。確かに先行きの不安感はあるのですが、現実に目をやれば物質は豊かになって便利さはどんどん増しています。

しかし高級品はさらなる高級化を続け、ちょっとした贅沢のその上が「ものすごい贅沢」になっています。近年オーディオシステムも、あまりにも高額化しすぎ会社員では手が届かないほどの価格帯に上がってしまいました。

けれど技術の進歩により高性能低価格化が著しいのは一般電化製品だけではありません。オーディオ製品もその恩恵を受けています。ただ、高音質を実現するためのオーディオ用パーツが枯渇しつつあり、少しでも高音質を実現しようとすれば、高価な専用品を開発しなければならず、その結果としての高価格化が避けられないのも事実。けれど、ほんの少し「頭」を使えば、従来よりも安く高音質な製品も作れます。それは、スピーカーや真空管アンプに集中します。

逸品館は「音楽は平等」という原点に立ち戻り、疎かにしたつもりはないのですが、私自身の手がたりず疎かになっていた「安くて旨い低価格オーディオ」の情報発信を強化します。コストの下がった情報発信を利用し、これらの製品は「実際の音」を知って欲しく、高音質付き動画を利用したいと思います。

第一弾は、Audiopro FS20とYARLAND TJ84-Pのセットです。このセットは、逸品館販売価格「¥159,000(税込)という低価格ですが、セット価格で50万円オーバーのコンポの音質に匹敵し、下手な100万円オーバーの製品すら凌駕する本格的な音質を保証できる素晴らしいセットです。

今回は、ONKYO D77NEをMcintosh MC152にAIRBOW HD-DAC1 Specialを直結したシステムで聞いた後、スピーカーをMagico Q1に変えて、MC152/MC301の比較試聴を行いました。そして、その後で同じ条件でアンプをYARLAND TJ84-Pに変更し、スピーカーをAudiopro FS-20に変えて、音質を録音しました。たった16万円を下回るこのシステムを、500万円に迫るMagico Q1+MC152、MC301のシステムと聞き比べて下さい。私には「全然聞けないほど悪い音!」とは感じませんでした。

Mcintosh MC152/MC301 ONKYO D77NE 音質比較試聴リポート

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