社長のうんちく」カテゴリーアーカイブ

ホームシアターファイル 43号「スピーカーには、こだわろう!」

今お考えのスピーカーは、AVアンプのメーカーと同じでしょうか?それともスピーカーは、海外有名メーカーから選ぼうとお考えでいらっしゃいますか? スピーカー探しは、是非逸品館のホームページをご覧下さい。お薦めスピーカーのほと … 続きを読む

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逸品館メルマガ049「フォーマットだけで画質や音質が決まるわけではない」

お盆も近づき、いよいよ夏真っ盛りです。逸品館のある日本橋では、ヒートアイランド現象のために日中は35度を超えるほどの猛暑で、外に出るとくらくらするほどです。お体には十分注意してくださいませ。暑いから・・・。と言うわけではありませんが、来週月曜日13日~15日は、お盆休みのため全館休業させていただきます。ご迷惑をお掛けいたしますが、あしからずご了承のほどお願い申し上げます。 北欧ノルウェーのオーディオメーカー「HEGEL」の新製品全機種をテストしました。同じ北欧のスピーカーメーカーDYNAUDIOとの類似性を感じさせる穏やかで深みのある音質に感じました。詳細は、下記のページでご覧頂けます。 https://www.ippinkan.com/hegel_h1_h200.htm AIRBOW久々の真空管アンプ TRV-35SE/Dynamiteいよいよ発売開始しました。この蒸し暑さ、うっそうとした気分を吹っ飛ばせる、底抜けに明るい音をお楽しみ下さいませ。一人でも多くの方に、この素晴らしい音で音楽を聴いて欲しいという願いを込めて販売価格を見直し、¥185,000(税込)を、高音質専用電源ケーブル付きで ¥168,000(税込)に値下げしました! 大人気のスピーカー QUAD 11LにMark2が登場!展示販売を開始しました。 https://www.ippinkan.com/SP/quad_rega_page1.htm#11L2 AUDIO-PROよりi-pod対応のポータブルコンポが登場!本革外装の お洒落な製品です。近日発売開始です! https://www.ippinkan.com/SP/audiopro_page1.htm#PORTO 最近の私の主張「響きを消さずに音を整える」という方向の音質改善の考え方の 基本をまとめてみました。 http://www.ippinkan.co.jp/column/stereosound164.html 「響き」という言葉は抽象的で分かりにくいかも知れません。しかし「響き」を「波」と考えると、理解しやすいのではないかと思います。例えば、水面に石を投げて波紋を起こすとします。これが、音が出て広がっていく様子です。水面が閉ざされていると(部屋などの閉ざされた空間で音を出すと)波紋は、反射して戻ります。この時に行く波と、戻る波はぶつかり合いますが、タイミング次第で上手く交差して水面が乱れないことがあります。部屋での音の響きを整えるのは、これと同じ考え方です。波を消してしまうのではなく、その重なりを整えるのです。ランダムに発生している響きを整えられると音楽はより豊かに再現されるようになります。 お風呂やプールで指先などで波を起こし、反射してくる波と綺麗に重なるようにするにはどうしたらよいでしょう?それは、出て行く波と戻る波のタイミングを合わせることです。タイミングを合わせるためには「波を出す位置」すなわち「音源の位置」が重要だと言うことが分かります。レーザーセッターでスピーカーの位置をミリ単位で調整したり、スピーカーのセッティングで左右のスピーカーを交互に鳴らしながら、反射音の濁りを取るというのは、ちょうどこの「音源の位置合わせ」に相当する作業なのです。 人間にとって聴き取りやすい高い音は数KHzです。4KHzの一波長は、空気中では85mmです。一つの波の大きさが85mmの重なりを調整するには、それりもずっと小さい位置調整が必要です。スピーカーの位置を数ミリで調整して音が変わるの?と質問されますが一波長85mmの波の重なりは、音源をたった数ミリ動かすだけで大きく変わります。逆に、一気に85mm(もしくはその半分の42.5mm)以上動かすと重なりは調整されず、タイミングが一波長ずれるだけです。こういったモデルを頭に描きながら、スピーカーの位置を微調整すると、何も買わなくても音をグンと良くできるはずです。逆によい装置を買ってもこのような調整を怠った場合、その性能の1/10程度しか発揮できなくても不思議はありません。 http://www.ippinkan.co.jp/setting/begin_speaker_setting.html このお休みに、スピーカーのセッティングを「数ミリ」見直されては如何でしょう?ちょっとしたことですが、大きな効果が上がるかも知れませんよ! 9月~10月にかけて、PIONEERからコントラスト比20,000:1を実現したプラズマTVが発売されます。従来のプラズマTVは、暗い部分でも「種火」と呼ばれる微弱な発光が行われていたため、黒い部分が灰色になっていました。今回の新プラズマTVでは、この「種火」をほぼゼロにすることで、灰色の部分を漆黒の表現とすることが可能となりました。画質のキーポイント、アップスケーリング回路もこだわりの技術が投入され、他社の大画面TVとは文字通り「次元の異なる」高画質が実現しています。今までに投入された高画質技術の中でも、最も重要で革新的な改良です。年末に高級プレーヤーが発売される「ブルーレイ」にも注目ですが、この「KURO」と名付けれたPIONEERの新型プラズマTVの画質には、久々に感動すら覚えました。価格も42型でメーカー標準価格45万円(税込)~60型フルスペックHDモデルで99万円(税込)と他社製品と比較しても、特別に高いと言うことはありません。大画面TVの購入をお考えなら、このプラズマを見てからでないと後悔するかも知れませんよ! HDMI vs コンポーネントの画質勝負については、現在細かい部分の取材を薦めています。HDMIの画質、音質が、理論よりも芳しくない原因の大部分は「プラグ形状」と「ケーブルの品質」にありそうだという結果は、大体見えているのですが、時間の関係で詳細な技術的な裏付け調査がなかなか思うように進んでいません。しかし、現時点でもHDMIが万能だと言うことは無いと断言できます。HDMIについてメーカーが行っている宣伝も有利な部分ばかり強調される事が多く、実情を100%正確に反映しているとは思えません。製品による差も大きいのですが、HDMIだけが抜群に画質が良くて、他は使い物にならないと言うことはありませんのでHDMIだけに振り回されないようにご注意下さい。 また、音質に関してもブルーレイは非圧縮で抜群に音はよいはずなのですが、逸品館で聞けるAIRBOWの標準的な従来のサラウンド音声を越える音をSHARP、PIONEERのデモでは聞けませんでした。データー的には、圧倒的に優秀なのですがどこか「ボトルネック」が解決されておらず、まだその能力はまったく発揮できていないようです。少なくとも、DVDのドルビーデジタルの音ですら、CDを越えると感じられることがあるAIRBOWで聞く限り、従来のサラウンドの音声でもまったく不満は感じられませんし、それらの音が安物のAVアンプで聴く非圧縮のドルビーTURE HDより良く聞こえても、まったく何の不思議も矛盾もないことです。 そう言うことなので、AVアンプ選びも、HDMI+ドルビーTureHDにこだわる必要はないと思います。少なくとも十数万円程度のAVアンプが、従来トップモデルの音質を一気に飛び越えるというような、逆転現象は起きないはずです。ところがブルーレイの発表と前宣伝の影響でドルビーTureHDを非搭載のAVアンプやDVDプレーヤーの割り引きは非常に大きくなっています。今高級機を購入するのは、ある意味でチャンスかも知れません。 逸品館オリジナルのAIRBOWのAVアンプやDVDプレーヤーがメーカー製品の音質や画質を越えるという評価を得られるのも、画質音質に関しては「データーでは決まらない」部分が非常に大きいからです。それは、技術の進歩によりCDの音が良くなっって、SACDとの差が小さくなっている事でも証明できますし、あるいはオーディオの世界では、高価なCDプレーヤーが存在する。それこそが、SACDよりもCDに価値が認められている証拠であり、フォーマットが音質・画質のすべてではないことの証明なのです。 ... 続きを読む

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逸品館メルマガ048「ブルーレイを見て」

前回のメルマガを発信し、ブルーレイの画質の検証を実施せねばならないと考えていたところ、実に良いタイミングでVICTORからDLA-HD1とPanasonicのブルーレイプレーヤーの貸出機が届きました。早速、付属していた「パイレーツ オブ カリビアン」を試聴しました。 HDMI接続で観るブルーレイは、日本製の高級オーディオ製品と同じ印象です。音が良くても音楽が感じられないのと同じように、画質が良くなれば良くなるほど逆に「ソフトの粗」ばかり、目立つようなイメージです。 HDMIの最高画質だと、CGと実写の「境目」がハッキリと分かるようになります。さらに実写を加工している「特殊効果(映像調整)」が目立ってきます。曇っているシーンで、登場人物の顔のコントラストが強すぎたり、光源の位置関係に矛盾を感じたり、とにかく不自然さばかりが気になります。まあ「作りものの映画」と割り切って見ればよいのでしょうが、あまりに画像に矛盾が多すぎてしらけてしまい、ストーリーに入れないのです。私が趣味で写真や8mm映画を撮っていた経験があるだけに、余計に不自然さが気になるのです。それくらいならいっそのこと「アニメの方が良かった」という印象です。 接続をHDMIからコンポーネントにすると、画像の輪郭が柔らかくなり、動きも滑らかに感じられるようになることで、HDMIで感じられた「不自然さ」は、かなり緩和されます。違うタイトルのソフトですが、DVDを見るとブルーレイに比べ明らかに解像度などは劣化するのですが、バランスが良く自然で映画に入って行けました。 今回のテストは、限られた条件下での非常に簡易なものでしたが、それでもオーディオで音ばかりが良くなりすぎると違和感を感じるのとHDMI接続による試聴、ブルーレイの試聴で、映像が綺麗になりすぎるとソフトそのものに違和感を感じるのは同じ印象でした。特にブルーレイには、オーディオでCD/SACDを初期に比べた時ととまったく同じ感覚を覚えました。新しいフォーマットを十分に生かし切れるほど、ソフトの制作側のノウハウが熟成していないのでしょう。 「情報量」では遙かに優れるSACD/ブルーレイが「表現力」ではCD/DVDに劣る場合があること。音質同様にメーカーの「性能至上主義」が、新技術では、昔ほどその差が劇的ではなく、市場に通用しなくなっていることなど、音と映像の最先端技術に感じる問題点は、大きくオーバラップしているようです。同様に、メーカーの説明では、圧倒的に良いとされている「デジタル」による接続は「音」に対しても「映像」に対しても万能薬ではありません。それどころか、多くの場合アナログの方が音質画質が自然なことが多いほどなのです。 あえて付け加えるなら、音楽も映画もSACDだから、ブルーレイだからと言って、音や画質の良さに感動するのではありません。その「中身」に感動するのです。そして「中身の表現力」においてSACD/ブルーレイを評価するなら、CD/DVDと「大差がない」そう感じます。ソフトも新作ならできればブルーレイで買いたいと思いますが少なくとも、よほどお気に入りのソフトでない限り所有しているDVDソフトのブルーレイ盤を買うことはないでしょう。DVDでも特に困ることはないでしょう。そんな印象でした。 さらにブルーレイがSACDと異なるのは、AIRBOWで聞けばほぼあらゆる点でCDを凌駕しているSACDに比べ、ブルーレイは明らかにDVDに劣ると感じられる部分があることです。ブルーレイだけではなくハイビジョン全般に共通する問題点。それは「動画解像度の低下」です。 静止画では、水平1000本近い解像度が出るハイビジョンも動画になると極端に解像度が落ちる事があります。液晶プロジェクターやTVとの組合せでは、この欠点がより明確になります。画像が停止しているときにはハッキリしているのに、動き出すと途端にひどくボケるのです。私が酷評したSHARPの大型液晶TVでも今回テストしたVICTOR DLA-HD1でもこの問題はまったく解決されていません。測定したわけではありませんが、これらの機器でみる動画の水平解像度は500本を大きく切ると感じました。この現象は、不愉快でとても不自然です。悪いことにHDMI接続では、この傾向が余計に顕著になる傾向が強く(機器の相性によって異なりますが)「何でもかんでもHDMIが良い!」 的なメーカーの説明に強い抵抗を感じるのです。 動画の解像度が低いこれらの機器で映画を観ているときには、ハイビジョンよりも通常のDVDの画質が「より好ましい」と感じられることがあります。DVDなら静止画でも水平解像度が500本弱なので、動画との解像度の差が生じにくく、そのため画面が「自然」に感じられるからです。 大型の液晶TVの画質がプラズマやプロジェクターよりも芳しくないのは、画像のアップコンバート回路の画質がよくないからです。自宅のTVは売れ残ってしまったSANYOのLCD37HD6ですが、SHARPの2世代以上前のフルスペック液晶パネルを搭載しているにもかかわらず、SHARPの最新モデルよりも綺麗に感じます。それは、アップコンバートの回路の違いによるものだと思います。 特にフルスペックハイビジョンパネル(200万画素)を搭載したプロジェクターや液晶TVでは、この回路の画質が製品の画質を大きく左右します。そのため下手をすれば、フルスペックパネルよりも通常のハイビジョンパネルを搭載している製品の方が画像が美しく感じられることがあります(特にDVDやSDを見るときに顕著)。 やはり、音同様、画質についてもメーカーの説明を鵜呑みにしない方が良さそうです。性能を表す数字の大きさよりも「バランス」の方が遙かに大切だというのは、音も映像も同じなのです。DVDプレーヤーとディスプレイの接続もコンポーネントとHDMIのどちらがよいか?実際に試されることをお薦めします。 さて、発表では9~10月発売になっていたAIRBOW TRV-35SE/Dynamiteが予定より早く、あと10日以内で発売可能となりそうです。すでに特注パーツはすべて届き、製品と同一の評価モデルを作成し音質テストを行っていますが、問題はなさそうです。HPでの発表通り、従来の真空管アンプの概念をガラリと変えてしまう音質を持つアンプです。このアンプでお気に入りのソフト(特にROCK!)を大音量で再生しながら、一緒になって体を動かし、大声を上げれば、腹の立つことやうっそうとした気分なんて、あっという間に吹き飛んでリセットできます。来月には、1号館でもお聞きいただける予定です。 お盆明けには、貸出試聴機も準備いたします。音楽好きのお客様には、是非ご評価いただきたいアンプです。 TRV-35SE... 続きを読む

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逸品館メルマガ047「未来に望むこと」

前回のメールで大企業を批判しましたが、それは「正義感(倫理観)」の問題です。私は宗教家ではありませんが、力を持つ立場の人間が弱い人間を虐げ搾取することは許されて良いとは思えません。喜劇俳優のチャップリンが「1人を殺せば殺人者だが、100殺せば英雄になる」と言う言葉を残しています。同じ意味ですが、個人が殺人を犯せば罪になりますが、国家が殺人を犯しても罪を問われません。戦争での大量殺人が正当化されるのは絶対におかしいことです。力が正義をねじ曲げ、合ってはならないことを正当化する。これは、今の日本の大企業にも当てはまるのではないでしょうか? 例えば公害という言葉がありましたが、この言葉はあきらかに間違いです。毒をばらまいたのは企業であって、一般人ではないからです。言い換えるなら企業害です。日本だけではなく世界には、大企業害が溢れています。だからこそ、害をなす企業が非常に腹立たしいのです。その上、人に害をなしながら上げた利益を独り占めし自慢されてはなおさらです。 ブルーレイとHD-DVDの在り方に大きな疑問を感じます。なぜなら、それらがユーザーの利益をまったく無視して生まれているからです。HDMIによるデジタル映像接続が美しいとメーカーは説明していますが、それは必ずしも正解とは言えません。コンポーネント接続とHDMI接続では、理論的に映像が劣化しないはずのHDMI接続の方が、現実では遙かに映像が大きく劣化することがあります。10m以上の長さがある安物のHDMIケーブルを使ってみればわかります。映像が悪くなるを通り越して、映像が出なくなることすらあるのです。それは、HDMIケーブルの形状や規格が高画質と高音質を伝送するのに最適ではないからです。しかし、メーカーは最新のHDMI規格が最高のように宣伝して譲りません。伝送中に映像と音声が著しく劣化するHDMI接続では、実際問題せっかくの高画質、高音質も台無しになることが多く、HDMIで音声を送ると音が思いっきり悪くなると言うのに、そんなことはまるで説明していません。HDMI接続で聞く音は、最悪です。ケーブル一本でこれほど音が悪くなるのか!と驚くほど悪い音です。もちろん、家庭用のTVとAVアンプならそれで良いのかも知れませんが、高級AV機器には絶対に(特に音質では)ふさわしくないのがHDMIによる音声のデジタル接続なのです。 それでも、なぜメーカーは頑なにHDMI接続にこだわるのか?それは、ダビング防止のためです。映画のコンテンツを持つディスニーなどの映画会社がソフトをダビングさせないために、それだけの理由でHDMI接続を強いているのです。本来、夢や優しさを売り物にしているはずのディズニーですら、こんなに自己中心的なのです。こんな横暴は、私には我慢できません。映画ファン、AV家電ユーザーへの愛情が欠片も感じられない。そこに見えるのは、大企業のエゴだけです。 わたしがブルーレイプレーヤーに目を向けない最大の理由は、見るべきソフトがないことです。ブルーレイ(DH-DVD)の普及には、コンテンツ(ソフト)が整うことが重要だと言うことには異論はないと思いますが、残念ながらソフトはまず普及しないと考えられます。 なぜなら、ブルーレイ(HD-DVD)のソフトが、従来のDVDと同等の価格で売られることが考えにくいからです。現在、最も安いDVDソフトは¥680程度で販売されています。¥1980用意すれば、かなり多くのタイトルが入手できるでしょう。これに対し、ブルーレイのソフトは¥4000以上します。開発費回収と当然より大毛な儲けをメーカーが狙っているので、ソフトは高くなります。高画質だから高くて良いとメーカー側は、考えているのでしょう。しかし、気に入った映画のソフトを買いに行ったとして、タイトルあたり2~4倍もの差がある高額なソフトを買う人がどれくらいいらっしゃるのでしょう?そんなん高いソフトが、そうそう売れるとは思えません。 もし、将来的にブルーレイのソフトが値下がりしても、それに追従してDVDソフトはさらに安くなるでしょうから、両者の価格格差が未来に小さくなるとは考えにくいのです。パソコンのメディアとしても、ブルーレイ(HD-DVD)の20Gバイトでは、中途半端です。250Gバイトのハードディスクが1万円そこそこで十分手に入る状況で、パソコンのメディアとしてそれらが大規模に普及することはあり得ません。だから、私はブルーレイ(HD-DVD)は、 普及しないと私は予想するのです。もし、この私の予想が当たって企業の思惑通りに市場が動かなければ、ある意味痛快です!だって、ハイビジョンはエアチェックすればいくらでも見られるのですから。 しかし、ブルーレイ(HD-DVD)の普及に反対する私の真意は、別なところにあります。現在、DVDプレーヤーやAVアンプに搭載されているIC(これらの動作にはICが不可欠)には、安くて画質音質の優秀なものが沢山ありますが、ブルーレイ(HD-DVD)などの新企画が導入されると、それらのこなれた良いICが使えなくなるのです。これらに変わる新企画のICは、従来の製品よりもいろいろな意味で制約を受ける(コピー防止や、HDMI対応など)ため、画質音質が保てるかどうか?疑問です。なぜなら、新しい規格が先に述べたように音質、画質を優先して決められたものではないからです。結果として、ブルーレイやHD-DVDを取り入れたDVDプレーヤーやAVアンプが従来のDVDソフトを現在の音よりも良い音質で再生できるか疑問が生じます。仮にすべての接続がHDMIに変えられてしまったら・・・。考えるだけでもゾッとします。もし、そんなことが起きたならDVDソフトの音質は、今より悪くなってしまう可能性の方が高いのです。使いもしない新機構が搭載された結果、価格が高くなりDVDの画質音質が悪くなってしまったら、それこそAV機器の退化に他ありません。 ... 続きを読む

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逸品館メルマガ046「最近どうも世の中おかしい?」

今日は朝からTHXを取得した大型液晶TVの展示会に行ってきました。ブルーレイディスク(ハイビジョン)で「ターミネーター」を見せられたのですが「がっかり!」でした。液晶の悪い癖であるハイライト部分の色飛びはあるし、肌色はペンキのよう。その後で見た 家庭用の同サイズの液晶TVと極端に大きな違いは感じませんでした。 高いお金を払ってTHXを取得していても大型液晶は、まだプロジェクターやプラズマTVには全然敵わないようです。同時に発表された一般向けの液晶TVにしてもここ3世代(2年くらい?)は、めざましいと感じるほどの大きな進歩を感じません。中でも65型フルスペック液晶の地上波映像は、見るに堪えない汚さでした。エッジががたがたで、ブロックノイズは盛大で、まるで画面一面にモザイクを掛けたよう。37型以下ではCRTやプラズマと対等以上に戦えるほど画質が向上した液晶TVですが、50インチを越えるとプラズマが画質では、俄然優位になるようです。 もっと驚いたのが、音の悪さです。これは最悪に近く、説明担当者がTVとセットで200万円(TVは約140万円なのでアンプと5.1chのセットで60万円くらいはするのでしょう)と言う紹介でしたが、残念ながら私の耳にはミニコンポ程度のひどい音にしか聞こえませんでした。メーカーの担当者は、自慢げに「これなら映画館にも負けない音でしょう!」と仰っていましたが、AIRBOWのセットなら、その半分の価格で、しかも「圧縮音声のドルビーデジタル(通常のDVD)」ですら、遙かに広帯域で明瞭度も高く、何よりも遙かに細かい音が出せるので、なんだか完全にしらけてしまいました。でも、このような発表会は今回で向いたメーカーだけではなく、ほぼすべての家電メーカーの音が同じレベルなので、業界全体の問題なのでしょう。まるで、味を知らない人が作った料理を無理矢理食べさせられている感じです。感動は言葉だけで、実際には胸を打たないTVの画質と音の酷さに早々に会場を後にしました。 所詮、電気屋が作る物は高価格でも家電製品の域を脱していないのでしょうか?世界一の車メーカー同様、高級感、プレミアム、という意味が分かっていないように思うのは私だけでしょうか?プレミアムを自認する高価なAV家電に価格ほどの価値があるのでしょうか?私は、一般向きの価格のこなれた製品の中から良い物を探す方が賢明だと思います。 話は変わって、現在鳴り物入りで登場しているブルーレイは、映像も音質もスペックこそ凄いですが、本当にメーカーが言うように素晴らしい製品なのでしょうか?私には決してそうは思えません。すくなくとも私は今の所、現状のDVDで十分満足しています。ブルーレイは綺麗ですが音は悪く(非圧縮にも関わらず、圧縮音声を越えていない。すくなくとも某家電メーカーのAVアンプとスピーカーでは劣悪)見るべきソフトが発売されていません。ソフトも高いです。だから、価値がないと思うのです。 なぜなら、通常のDVDは、スペックはそれより遙かに劣りますが「見るべきソフト」が沢山あり安く売られています。綺麗な映像で「ターミネーター」を見て楽しむよりも、画質が少し落ちてもDVDで「好きな映画」を沢山見て多く感動する方が、使ったお金に対してよほど納得できるでしょう。今朝、展示会に出かける前に7月8日に放送された「ウルルン滞在記、オランゴ島編」を見て、その「ピュアで素朴な人情味溢れる世界」に思いっきり感動した後だっただけに、スペックと技術名ばかりひけらかすような「展示会」への落胆が大きかったのかも知れませんが、最近のAV家電や携帯電話、PCなど最先端技術から生み出される製品は、そのほとんどが技術主導で人間不在を感じます。 技術的なギミックで人を驚かしても長続きしません。だから、デジタル家電系の製品は寿命が短くモデルチェンジが早いのです。感動がプライスレスなら、逆にプライスや数字で競争できる世界には感動は存在しないと言い切れるほど、中身のない製品ばかり乱発されます。それらは、見かけ便利なようですが、生活も心も豊かにはしてくれないでしょう。 大手家電メーカーでその「倫理観」に疑問を感じるのは、一社だけではありません。そして家電メーカーのみならず、最近の大企業の横暴さには目を覆いたくなるほどです。例えば、他のメーカーが成功していると見るや、そのコンセプトを真似て「安い値段の製品」をコマーシャルに載せて乱売する。家電だけではなく、車業界でも日常化しているこんな「マネマネごっこ」を見ていると気分が悪くなります。その上、平気で社員をリストラし、下請けをいじめ、中小企業を倒産させ、人に血を流させて切りつめたコストで安売りする。その結果、社員に対しても社会に対してもコストを投じている良心的なメーカーはどうなるのでしょう? 話は変わりますが、ゲーム機の“Wii”は売れて、“PS3“は、苦戦が報じられています。なぜでしょう?“Wii”の開発では、機械や技術はあくまでも「黒子」で主役は常に「人」という姿勢が伺えます。それは「ただの紙(トランプや花札)」を高いお金をもらって売ってきた「ゲームメーカー」らしい、非常に柔軟な発想です。、Wiiは、技術によって家族、友人の絆をゲームで結んで深めました。 対する“PS3”は、ゲーム機としてではなく「ブルーレイ」を立ち上げるため、戦略的に非常に高い技術とスペックが与えられました。結果、多くの人は「PS3=スペック=技術」ではなく、「Wii=使いやすさ=ソフト」を選んだのです。人に対して技術は何ができるか?技術によって人に何ができるか?それを考え抜いたコンセプトの“Wii”が圧勝したことを見て、日本の大手家電メーカーは猛省して欲しいと思います。あなた方の技術は「人を幸せ」にするためにあって「企業にさらなる利益」を誘導するためのものではないのです。人に尽くすのが大企業のあるべき姿であって、力任せに人から搾取するのが大企業の姿ではないはずです。 一部のいわゆる「勝ち組」といわれる層にしか利益を還元できないような企業が、どうして一流と呼べるのでしょう。偽装請負契約までして人件費を搾取し、社会保険をかけないで給料を搾取し、力任せのやりたい放題。働いている社員が幸せになれない、そんな社会道徳に掛けるようなメーカーが、人の心を打つ、感動させられる、すばらしい製品を作れる、売れるとは考えられません。メーカーが有名だから、値段が安いからと言う理由だけで製品を選ぶと失敗します。何事も「中身」、「心」が伴わないと、何も残りはしないと思うのです。 私が愚痴るまでもなく、最近世の中は明らかにおかしいです。それがどんどん加速しています。悪い方、力の論理で押し切れる方向へと。もし、お友達か誰かが「7月8日放送のウルルン滞在記」を録画していたら是非ご覧ください。人と人が繋がって、力を合わせて、生きてゆく。ただそれだけのことがどれだけ幸せなことであるか?今の都会に日本に世界に失われつつある一番「大切なもの」がそこには見られるはずなのです。 「ウルルン」をみて私は良く泣きます。年を取ると涙もろくなるのは、感情が抑えきれないからだと言いますが、それは言葉通りではありません。それは、年を取ることによって積まれた「素晴らしい経験」が「僅かな情報」からでも「大きな感動」を取り出させるからなのです。つまり若いときよりも豊かな「想像力」が身に付いたからなのです。 豊富な経験が「共感」となり、それが「大きな感動」を生み出すのです。決して年を取って感情が制御できなくなったから涙もろくなる訳ではないのです。年齢と共に稲穂が頭を垂れるように、生きてきた豊かさを実感できる人生を送りたいと思います。良い音楽と映像、そしてそれらが広げる共感の輪と共に。 ... 続きを読む

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