CDとなって発売される作品は、おおまかにレコーディング→ミキシング→マスタリングと言う三つの工程を経て完成されます、つまり演奏をそのまま録音したものがCDになることはまずありません、クラシックの生演奏を2CHで録音しても、ミキシングとマスタリングは必ず行われます、その工程で実際その会場での音もしくは、アーティストの考える理想の音質に近づけてゆくのです。
バンド演奏では各楽器は通常別々に録音され、ミキシングにより別々の音をまとめ上げて、一つの楽曲に仕上げゆきます、その際に様々なエフェクターを使用し、実際には存在しない残響や、音の歪みなどを加えて、イメージ通りの音につくりあげます。たとえバンドで生演奏した音をそのまま録音する際も、各楽器はそれぞれ別々のマイクなどで録音機材に入ってゆきます、別々のトラックに入った音はその時点ではその場で聞こえる音と印象が異なるので、やはりエフェクターで加工を施し、あたかもその場でなった音をそのまま録音したかのような音につくり上げてゆくのです。
CDのヴォーカルだけになる部分を良く聞いてみると、声の残響が聞こえてきますが、その残響のほとんどがリヴァーブと言うエフェクターでつくられた残響で、まるで広いホールなどで歌っているかのような効果を狙っているのです。
現在ではオートチューンと言うエフェクターによって、ある程度のミストーンが直せたりもします。。。
他にも数え切れないエフェクターによって、まるで目の前で演奏しているかのような音を、録音の際に響いた音以上に臨場感溢れる音に仕上げられCD作品になってゆくので、ひねくれた考え方をすれば、いったい本当の音とは何?となってしまいそうになりますが、
エフェクターと言う機材が、アーティストとリスナーとの間のイメージギャップを埋める、大変重要な、無くてはならない存在であることは確かです。
皆さんのアンプについている、LOUDNESSボタンやTREBLE・BASSツマミなどもある種エフェクターのようなものです。
もし使ってみたことのない方は一度動かしてみてください、音の変化が意外に楽しいかもしれませんよ!