皆様こんにちわ、テンです。
今年は3月にデヴィッド・ボウイ、
10月にスティングの新作が出ましたね。
70年代に売れて今も活動しているアーティストは多いですが、
ミュージシャンとしてとか、ヴォーカリストとしてではなく、
この2人のように、現役の創造力を維持しているアーティストは数少ないと思います。
ボウイの新作「The Next Day」は普通のロック・スタイル、
スティングの「The Last Ship」は舞台音楽を思わせる叙事詩調で、
ありていに言えば、愛聴盤になる・・・とは言いがたいですが、
両作に共通する「大人の視点、感慨」に深い共感を覚えます。
もう 「マスに向けて売れる」事」 を無視はしていなくても、重視していませんね。
2人とも60歳を過ぎて、若い時代からの事柄を見つめ、
そして、これからの人生で自分が反応すべき事、してはいけない事、しなくていい事、
最終的に自分がどういう人間でいたいのかを深く考えている・・・そんな風に受け取れました。
この両作は売れたいなんて気はさらさら無く、今の自分を描写した作品ですね。
まるで彼等の日記を読ませてもらったような感覚です。
人生の後半に差し掛かる年齢になり、これだけ成功していても、
一人の人間として「自分に問う」という精神を崩していない。
そこに大いに憧れると言うか・・凡人は凡人なりに自分も最後まで考え続ける大人でありたいなあ・・と。
彼等の音楽自体が好きなのですが、人としてのスタイルにも憧れる超優秀な先輩のような存在です(笑)
で、そのボウイ先生ですが、
10年ぶりの新作を出しても、セールスは狙っていないので、
ビデオクリップを発表しただけで、ツアーもなければメディアにも登場しない。
しかし存在感を示すことには抜かりがありませんねー。
まず新作を出すことはメディアにも事前情報いっさい無し。
寝耳に水の世間では音楽雑誌はどれもこれもボウイ特集一色となり、
3月にはロンドンのヴィクトリア&アルバート美術館で
ステージ衣装、レコードジャケの原画や直筆歌詞、はたまた私物まで網羅した
ビジュアル・アーカイヴ展が開催され超人気となりました。
別にヒットしなくてイイけど、埋没しちゃうのはNGと言う、
さすが転んでもタダでは起きない人です(笑)
その写真と解説、ボウイ・ヒストリーで構成されたカタログが日本語版でも出版されました。
ハードカバー、A4版の豪華本です。
私ですか? もちろん買いましたよ‐!!
自身に向けて作ったアルバムではないでしょうか。
片やジギー・スターダスト、片やポリスで70年代に爆発的に売れて以来、
ずっとシーンに存在感を示して来た人達ですが、
今も現在進行形創造力を維持している数少ない
ロンドンのVictoria & Albert 美術館
ジャケ原画、ステージ衣装、直筆歌詞、私物(!!)