社長のうんちく」カテゴリーアーカイブ

AudioAccessory(オーディオアクセサリー) 128号「オーディオ・アクセサリーの原点に戻って」

昨年末に発売された“AET”の最高級ケーブルSIN-LINEを始めとする超高級ケーブルは、情報量の豊富さに加え、癖のない正確な音楽再現能力の高さが評価され過去に類を見ないほどの大ヒットとなりました。このように逸品館では、 … 続きを読む

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ホームシアターファイル 46号「”綺麗”なだけで大丈夫ですか?」

本誌の「インストール例」の写真はどれもこれも「夢」のようです。インテリア製を重視し“綺麗”なホームシアターに仕上がっています。しかし・・・!ちょっと待ってください。逸品館を始めとするオーディオ&ビジュアル専門店は「建築業 … 続きを読む

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逸品館メルマガ072「脳による補完の重要性(1)」

先号のメルマガでNTTが行った「ノイズによるマスキング効果と音の聞き分けの関係」について少し触れました。流して読まれた方もいらっしゃるかも知れませんが、実はこの「想像する」という人間の能力が音や映像の認識に非常に大きな役割を果たしているのです。というよりもこの「想像する」・「予想する」という脳の働き抜きでは、私たちの認識能力はほとんど発揮できないのです。 では、人間が持っている「想像、予想」という能力について形を変えて分かりやすく説明しましょう。キャッチボールをしたことがありますか?最初は上手くいかなかったはずです。自転車に乗ったことはありますか?これも最初は上手くいかなかったはずです。運動能力が向上するためには「繰り返しその動作(運動の状態)を記憶する」ことが非常に重要な鍵を握っています。 私たちの神経ネットワークと脳の判断の速度は、パソコンなどに比べると圧倒的に遅く、例えば熱いものに触れたとして、その厚さを指先に感じて、それが脳に伝わり、指を引っ込めるまでには、コンマ数秒の時間がかかります。インターネットで「反応速度測定」と検索すると、反射の速度を測る簡単なゲームが見られますが、視覚で捉えた現象に基づいて身体が反応するまでには、平均で0.25秒の時間がかかります。私は、レーシングカートを運転しますが時速100Kmで走るレーシングカートは、0.25秒で約7m近く進んでしまいます。しかし、熟練したドライバーは、その速度でもコースを10cmもずれることなく走れます。カートが10cm進むときに必要な時間はたった0.004秒なのです。そして彼らのラップタイムの誤差は、一周当たりたった百分の数秒でしかありません。つまり、私たちは熟練することで肉体感覚の限界を遙かに超える50~100倍近い速度で正確に反応できるのです。この驚くべき能力は「記憶/経験」抜きには説明できません。 レーシングカートやレーシングカーの操縦では、反復練習によって大脳ではなく小脳が運動に対する肉体の反応を記憶するため、反射が無意識に起こるようになって反応速度が大きく高められることが科学的に解明されています。しかし、この理由だけでは、ハードウェアー的には0.1秒にも届かないほど鈍い人間の反射が0.001秒近くまで向上する理由を完全に説明できません。練習による「記憶」だけではなく、そこでは「予測」という脳の働きが非常に重要な役目を担っていると考えられます。 初めて自転車に乗ったときのことを思い出してください。最初はフラフラと、前に進まずにすぐに倒れてしまったはずです。これは、自転車に対する肉体の反応を「大脳(意識下)」で行っているため反応速度が0.1秒以上かかっているためです。しかし、何度も練習をすると「無意識」に自転車を傾かせずに走れるようになります。さらに習熟すると、まるでスタントまがいに自転車に乗れるようになります。これはすべて「経験(反復練習)」により「運動の法則を脳が記憶」し、その記憶を元に「脳が次の状態を予測」しているからなのです。脳が指示を与えてから、身体が動くまでに0.1秒かかるならば、身体の動きが必要とされる0.1秒前に必要な肉体の動きを脳が指示すれば、時間差を克服できます。脳は、このように「次に起こることを正確に予測」することで、事前に身体を反応させているのです。しかし、この反応は無意識に起こるために、私たちは、それがどのようなプロセスで起こっているのか?知ることが出来ません。身体が予測し、先に動いていたとしても、私たちは「リアルタイムで動いている」としか感じていません。 次にキャッチボールでワンバウンドを受けることをイメージしてください。地面が平らで物理的に正しい運動をすると、つまりボールが地面で普通に跳ね返ると私たちはそれを受け止めることが出来ます。事前に完璧な予想が出来たからです。しかし、グラウンドでボールがイレギュラーなバウンドをすると、プロ選手でもボールを受けられません。それは、先ほどの説明から考えていただければ簡単におわかりいただけると思います。予想の付かないボールの動きに身体の反応速度が追いつかないからです。では、ボールの軌跡の一部を隠したらどうでしょうか?多分プロの選手なら、ワンバウンドした直後のボールの軌跡が見えていれば、そこから先ボールが消えたとしても、かなりの高い確率でボールを受けとれると思います。 何が言いたいのか?音を聞くときにもこの「記憶」と「予測」という脳の働きが非常に大きなキーを握っていると言いたいのです。ボールがイレギュラーな動きをしない=完全に地球上における物理法則に従って動いている場合には、私たちはその動きをかなりの高い精度で「予測」できます。同じ理由で、物理法則に従って音が発生する「アコースティック楽器」の音の変化を私たちは予想できます。予想によって「欠落した音」を補って聞けるのです。しかし、運動の予想が私たちに関知できなかったように、経験によって音が補われいい音になっていたとしても、私たちはそれを「単純にいい音」としか感じないのです。 AIRBOWの音質決定や音質の説明で「アコースティック楽器の音は判断に使えるが電気楽器の音は判断材料にならない」と繰り返し説明していますが、これは正にこの「ボールの動きの予測」と同じなのです。アコースティック楽器が音を出すとき、その音波の発生原理は「完全に地球上の物理現象」に合致します。つまり、アコースティック楽器の音であれば、情報が欠落しても=音質が劣化しても、それが音の動きを予想するのに重要な部分でなければ、欠落したとしてもかなりの高い精度で私たちは「元の音を脳内で復元可能」なのです。(次号に続く) ... 続きを読む

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逸品館メルマガ071「中低音の重要性(3)」

今回のメルマガは、前々回からの続きになります。前回、前々回に送信したメルマガは、次のページからご覧頂けます。 https://www.ippinkan.com/mail-magazine/mail-menu.htm#melma 確認のため「耳に聞こえる音の良さ」を追求したSA8400/Specialと聞き比べてみると、音の細やかさや明瞭感、透明感では、時としてSA8400/SpecialがSA10/Ultimateを上回ると感じさせるのですが、中身がギューッと詰まった感じ音の厚み、エネルギー感、身体に感じる雰囲気の濃さでは、SA10/UltimateがSA8400/Specialを確実に上回っています。CDとSACDを掛け比べても、SA8400/SpecialがSACDをCDよりはっきりと良く聞かせるのとは対照的に、SA10/UltimateはCD/SACDによる「音質差」をほとんど感じません。演奏しているソフトがCDか?SACDか?わからないくらいです。それは、SA10/UltimateがSACDだけが持っている20KHz以上という高い周波数帯域(すなわち高音域)に依存せず音楽を深く表現できるからに他なりません。その結果として、ソフトの録音にほとんど左右されず音楽の楽しさ、音楽を聞く充実感だけを純粋に味わえるようになったのです。 誤解を避けるために付け加えますが、SA8400/Specialも完成後、発売までに連続で1ヶ月近く聞き続けて不満が出ないことを確認して製品化している自信作です。お客様の評判も上々です。 http://www.ippinkan.co.jp/airbow/estimation/est-sa8400.html SA10/Ultimateとの違いは「好みの範疇」として片づけられるかもしれません。また、それぞれの評価は、システムとのマッチングやお客様の好みによって大きく左右されると思います。またその違いは、それぞれを聞き比べた瞬間には「その差が明確」であったとしても、それぞれをしばらく聞き続けているとわからなくなる程度のものであるかも知れません。でも、違いは確かにあるのです(当然、価格が違いますが)。 このようにSA8400/Specialとの比較試聴を通じて、SA10/Ultimateの中低音の良さから来る音楽表現能力の高さを確認できたのですが、中低音が充実していると言っても、それは「中低音がだぶついたもこもこした音」とは全く違います。良質なサブウーファーを使ったときのように、空間は大きく広がり見通しも良く「その場の空気感」が感じられるような音質に変化します。ピンポイントに突き詰められたハイエンド・オーディオの音のように「真空の中で楽器が鳴っている=ホログラムのように楽器が明確に定位する」という音ではなく、あくまでも「楽器を取り巻く空気の響き」や「その場の雰囲気、気配感」がダイレクトに身体に伝わってくるようなイメージです。言い換えるなら、音がまず耳から脳に入って処理され、その結果として音楽を感じ取れる(初期のAIRBOWは、この傾向が強くそのため緊張感を生じていたと考えられる)ような音ではなく、脳内での変換が不要で音がダイレクトに感情に変化する(触れる)ような感じの音質です。とにかく、SA10/Ultimateの音は、聞いていて気持ちがいい音です。 もう一つ、高音をありのまま再現するときに気になるポイントがあります。それは「マイクの癖」です。ビデオカメラなどのプアなマイクで収録した音でも、再生時にあれ?と思うほど細かい音が入っていて驚くことがあります。オーディオ用のマイクはそれとは比較にならないほど、高感度です。マイクが捉えた高音の明瞭度や解像度(細やかさ)は、人間が聞くそれよりも遙かに高く、それをそのまま再現すると楽器に頭を突っ込んで聞いているような、部分的に拡大された変な音になってしまいます。マスタリング時にそうならないように音は加工され(音響プログラミングを施され)、トラックダウンされますが完全ではありません。高音をあまりにもありのままに再現しすぎると、このマイクの癖がはっきりと出てしまうのかも知れません。 もし、あなたが「音は良くなったけれど、聞けないソフトが増えた」、「安心して音楽に集中できない」、「聴き疲れする」という問題にお悩みなら「高音が良くなりすぎていないか?」に注目してください。色々話をしてきましたが、このメルマガの主旨は、AIRBOWの宣伝ではありません。皆様が音を決められる(聞き比べられる)時に私が今回説明した方法が使えるのではないだろうか?ということが重要なのです。 もしかするとデジタルが導入されたことで、私たちはあまりにも「高域の再現性」にばかり耳を奪われ、それまでに確立されていた「音の厚み」や「雰囲気感」といった「耳に聞こえない」、「データーに表れない」部分を知らず知らずにおろそかにしていたのかも知れません。あえて聞こえやすい「高音域の細やかさや明瞭感」にスポットを当てずに、耳には聞こえない「身体に感じる雰囲気の濃さ」に重点を置いてシステムの音決めをなされば、それまでとはまた違った「音楽が聞こえてくる」に違いありません。 高域の明瞭度や解像度を下げることで、音が良く聞こえると言う現象についてもう一つ思いつく重要なポイントがあります。このお話は、かなり前に一度何かの機会で発表したことがあるのですが、今回のSA10/Ultimateの開発経験でさらにその思いを深くしました。それは、相当前に朝日新聞に掲載された「NTTが行ったノイズと聞き取りの関係についての実験」からヒントを得て考え出したものです。 このNTTが行った実験は次のようなものです。(1)音声通信(会話)にノイズを入れて行く。(2)会話がノイズで遮られ、聞き取れるギリギリになったところでノイズを入れるのを止める。(3)ノイズで聞き取れなくなった部分を消して、その部分を無音にする。(4)ノイズが無音に置き換えられ、断続的になった音声を聞かせる。(5)無音部に、再びノイズだけを挿入して音声を聞かせる。このような実験です。結果は、(3)では、かろうじて聞き取れた会話が、(4)では、単なる断続的な声の羅列になって言葉として聞きこれなくなります。(5)では、再びノイズに埋もれた会話として聞き取れるようになる。というものです。これは聴覚だけではなく、視覚でも確認できます。まず、(1)適当な文字を描き。(2)次にその上にミルクをこぼしたように、読めるギリギリの範囲まで部分を隠します。(3)ミルクをこぼした部分を完全に消します。(4)文字は、バラバラの図形に分解され、文字として認識できなくなります。(5)消した部分を黒く塗りつぶすと、再び文字が黒い部分に隠れた文字として認識できるようになります。... 続きを読む

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逸品館メルマガ070「中低音の重要性(2)」

今回のメルマガは、前回からの続きです。前回送信したメルマガ(中音の重要性1)は、次のページからご覧頂けます。 https://www.ippinkan.com/mail-magazine/mail-menu.htm#melma 今回は、私が気付いた「中低音の重要性」について「中音を充実させるため私が行った聞き比べ方」について詳しくご説明したいと思いますが、その前に私が従来から行っていた音決めの方法についてご説明いたしましょう。 当初AIRBOW製品は、前回のメールでお話しした「高音の再現性の向上」に重きを置き、完全に「高音優先」の状態で音決めを行っていました。高音の切れ味やアタックの再現性が「生楽器の音にどれだけ近づけるか?」を最も重要な指標とし、スピーカーから再現される楽器の高音部、例えばバイオリンの高次倍音やピアノの響きの高質感、あるいはギター断弦時のアタック音の再現性などを聞き比べのポイントとしていました。「細かい音がどれくらい聞こえるか?」、「楽器の音がどれくらい小さいところまでハッキリ聞き取れるか?」という「耳に聞こえる音の細やかさ(大体が高い周波数の音)」を基準として、二者択一を迫られたときには「音がハッキリと聞き取れる方を良し」としていました。 この方法で音決めを進めると、音はどんどんハッキリ、クッキリしてゆきます。しかし、行き過ぎると音が痩せて固くなってしまいますから、限界を間違えないように、自分自身で録音した音源を音決めのマスターソースとして使っていました。再生した音を録音時に自分が聞いた音に近づける。原音忠実再生=「再生音を生音に近づける」と言う意味では、この方法は最も適切であったと思います。 しかし、その結果得られたのは、音楽をリラックスして聞くと言うよりは、音楽と厳しく対峙する方向の極めて高い緊張感を伴う音でした。当時(ごく初期)のAIRBOW製品)で音楽を聞くと「演奏を聞いた」というよりは「良い音を聞いた」という印象が強く残ります。演奏の現場、特に楽器の直近で演奏を聞くと、これと同じように楽器の圧倒的な「良い音の記憶」が優先され、どんな音楽を聞いていたのか?覚えていないことがありますが、当時のAIRBOWの音はそれに非常によく似ています。生音を目差した結果、生に非常に近づいたのです。そう言う意味では、今でもこの音は「正しい音」と考え、独自の魅力があると思っています。しかし、それから数年を経ずに「正しい音」=「音楽を楽しめる音」ではないことに気づき始めました。その音は、ソフトの「粗」をあからさまにしすぎるから です。 この経験から私は音楽を楽しく聞くためには、全体のバランスをもっと重要視すべきだと考え、高音一辺倒の音決めの方法を「生音に似せるのではなく、全体から受ける印象がより生々しい音」を目差すことに改めました。具体的には、前述のような「高音の切れ味が生楽器の音と似ているかどうか?」という方向から「スピーカーから聞こえる音が、演奏された楽器の音の特徴をより上手く再現できているか?」にポイントを変えたのです。意識のポイントを「音を聞く」から「雰囲気を感じる」へ移動し、現場の音ではなく現場の雰囲気がそのまま伝わってくるか?を重要視するようにしました。結果としてどんなソフトをかけても、生演奏を彷彿とさせながらも、かつ音楽の雰囲気も十分に伝わってくる音質が実現しました。それからかなりの長期間この音質が個人的にはベストであり、 AIRBOWとして満足の行くものだと思っていました。しかし、このメルマガでも何度か話題に上げたイタリア製オーディオ(Ampzilla2000やUnison-research、ZINGALI)などを聞いたことと、菅野沖彦氏の著作「新・レコード演奏家論」を読んだことで、より思いきった音作りを行うことでさらに音楽再現の魅力を引き出せることを知りました。そして生まれたのが、TRV-35SE/Dynamiteを始めとする「固有の呼称入り」のAIRBOW製品です。 このように私の中で「再生音に対する要求」は年々変化を続け、より「リラックスして音楽を楽しめる方向」へと移行しつつあります。しかし、この変化は元々オーディオに興味を持った切っ掛けが「音」ではなく「音楽そのもの」を楽しむ事であった私にとっては、「原点への回帰」であり、当然のことであると解釈しています。スタートして横道へそれたり回り道をしながら、くるりと大きな輪を描いて、またスタートに戻ってきたような感じです。たぶん「皆様も同じような道筋を歩まれながら、オーディオを続けていらっしゃるのではないでしょうか?もしそうお考えなら、私の体験がお役に立てると思います。 「生音」から「雰囲気重視」への変遷の中で聞き比べの重要なポイントとなっているのが「中低音」だということです。もちろん、過去にサーロジックのサブウーファーのテストで体験したように「聞こえない低音部」が音質や音楽の雰囲気に大きな影響を与えることは知っていました。 http://www.ippinkan.co.jp/events_reports/plus_tokyo_2/sw1600_page.htm しかし、それはあくまでも「中高音はそのままに低音部だけを改善する」という方法で得られたもので、今回のように思い切って「高音部を切り捨ててでも、中低音の充実にポイントを絞る!」という極端なまでの方向ではありませんでした。SA10/Ultimate開発時のリスニングテストでは、今までは絶対に犠牲にしなかった高音が若干犠牲になったとしても、「中音の厚み感」、「低音の力感」の充実に力を入れ、「身体に感じる雰囲気の濃さ(大体が低い周波数)」がより強く感じられことを優先したのです。そして、今まで気付かなかった新らしい世界を知ったのです。 SA10/Ultimateで聞く音楽は、充実感に満ちています。ビックリするくらい生々しく、AIRBOWらしい鳥肌が立つようなハッとする音や表現を感じますが、それは音にビックリすると言うよりは、心にずしんと来る感じです。良い意味で緊張感が全くありません。身体に力が入らず、リラックスした状態で心に音楽が流れ込んできます。演奏の場に居合わせていると錯覚するほど、リアリティーが高く雰囲気が非常に濃いのですが、全く緊張感が伴いません。リラックスした音でソフトが鳴り、ミュージシャンが普段着で音楽を心から楽しんでいるように聞こえます。コンサートを特別なものではなく、非常にフレンドリーに親しみのある感じで聞くことができます。 あえて高音の「明瞭度(ハッキリ感)」を追求しなかったにもかかわらず、楽器の「高音感」が従来の製品よりもリアルに感じられるのも不思議です。例えば、シンバル。従来のモデルで聞くシンバルは、切れ味鋭く、シャンシャンと元気良く鳴るのですが、SA10/Ultimateでは、派手さはありませんがシンシンとシンバルらしい重量感や厚みを伴った音でそれを聞くことができます。耳で判断すると、前者の方が「音」は、似ているのですが、後者の方がシンバルの「存在感」が強く感じられます。出てくる音が「それらしく、美味しい」感じがするのです。ベースやドラムは、中低音を充実させたのでパワフルで厚みがあります。高音の明瞭度がやや後退したにもかかわらず、中低音の充実によって演奏のエネルギー感やリアリティー感が向上するという、今まででは考えられない結果が得られました。(以下次号のメルマガに続く) ... 続きを読む

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