社長のうんちく」カテゴリーアーカイブ

AUDIO BASIC(オーディオベーシック) 53号「アップサンプリングによる音質改善」

2009年秋のハイエンドショウトウキョウでは、春に引き続き“アップサンプリングによる音質改善”をデモしました。アップサンプリングとは、CD(だけではありませんが)の音声デジタル領域でより細かなデーターに変換してからアナログ化する技術です。東芝が「普通のDVDがハイビジョン画質になるテレビ(HDDレコーダー)」を宣伝していましたが、考え方としては同じです。 アップサンプリングを行わないと高域がざらついたり、音が濁るなどの問題が起きることがありますから、CDに搭載されているDAコンバーターチップでもアップサンプリングを行います。CDをPCに取り込んでから、PC内部でアップサンプリングを行うと、CDをそのままCDで再生するよりも音が良くなるのです。 理由はいくつか考えられます。リアルタイムを要求されないPCでは、CDの読み込みで何度もやり直しできるので“データーエラー... 続きを読む

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ホームシアターファイル 55号「外観 or 中身」

もうすぐ年末の新製品発表ラッシュが始まります。今年はどんな商品が「当たり」でしょうか?プロジェクターは価格競争が一段落したので値下がりは期待できませんが、技術の熟成から地道で着実な画質の向上が期待できます。TVは価格競争がさらに激化し、高級品と普及品の部品の共通化が進んだ結果、高画質を謳っていない普及価格製品の中に優れた画質を持つモデルを見つけられることがあります。TVの価格は内容ではなく生産数で決まりますから、画質を価格で判断するのは早計です。 価格と性能が一致しないのは、プロジェクターやTVばかりではありません。デジタル家電は量産で驚くほど安くなります。高級品が高いのは生産数が少ないためで、外観はともかく普及品と大して違わない部品で組み立てられた結果、価格は高くても内容の伴わない「高級品」が溢れているように思います。いずれにしても、普及モデルと高級モデルの品質差は前よりも小さくなっていますから、シアター関連製品のご購入時には価格や宣伝(雑誌やマニアの噂を信じると痛い目に遭います)などで選ばず、実際に「納得するまで比較する」ことをお薦めします。 逸品館はそんなお客様の悩みを解決するため、お店が責任を持って商品を選ぶ「セレクトショップ」として20年前にスタートしました。インターネットの本格的な普及以前から自社でHPを立ち上げ、豊富な製品情報やお役に立つ使いこなしのテクニックをいち早く発信し、さらにどこより早く2000年からAVアンプの高音質化に取り組み、市販品の改良モデル(カスタマイズモデル)を逸品館オリジナルブランドAIRBOWとして発売しています。特に最近、前述したような理由から「メーカーの高級品の多くがベースモデルとパーツと外観だけしか違わなくなった結果」、外観を変えずに中身だけを大幅にグレードアップしているAIRBOW製品のコストパフォーマンスが高くなったように感じられます。 現在ラインナップされているシアター関連のAIRBOW製品は、同じ価格帯の2chピュアオーディオ製品の音質を確実に越えるほどの水準に達しています。その音質を他社のAVアンプやDVD(BD)プレーヤーと比較すると、誰もがその「圧倒的な違い」に驚きますが、中でもmarantz AV8003/MM8003をカスタマイズしたモデルは秀逸で、ベースモデルの優れた機能に加え、音質は200万円クラスまで含めた他社の追従を全く許しません。最新モデルのBD7004/Special・NR1501/Specialの音質は、他社の最高価格クラスのBDプレーヤ-、AVアンプに匹敵するほどに仕上がっています。AIRBOW製品の優れた音質と逸品館の音作りのノウハウをご覧頂くために参加したハイエンドショウトウキョウ2009では、AIRBOW製品を中心に専用ブースで3日間デモンストレーションを行い、音源出版のブースと人気を二分するほどの大盛況でした。 後悔しない製品をお探しなら、価格ばかりに気を取られず“実質的な性能”に厳しく目を向けて「本物の製品」を見つけて頂ければと思います。迷ったとき、わからなくなったときは、お気軽に逸品館にご相談下さいませ。きっとお力になれると思います。 ... 続きを読む

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逸品館メルマガ139「ランキングは広告です」

すでにお知らせしたように、年末~来春発売の新製品サンプル(試聴機)がどんどん到着しています。できる限り早く、リポートを掲載して行きます。よろしければご覧下さいませ。 Esoteric... 続きを読む

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逸品館メルマガ138「デジカメ選びとオーディオ選び(2)」

デジカメの買い換えは、CANON... 続きを読む

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AudioAccessory(オーディオアクセサリー) 135号「“今冬” 注目の新製品」

毎年、この時期から年末にかけて「ランキングラッシュ!」が始まります。そもそも「ランキング」とは何のためにあるのでしょう?答えは単純明快「売るため(宣伝広告のため)」です。お考え下さい。もし「本当に良いもの」がたった一つだとしたら?特定の製品に注文が殺到したら、他の業者は「廃業」しなければなりません。業界の安定を考えた場合「一人勝ち」は危険です。逆に考えるなら「一人勝ち」を許さない、広く浅い「適度に混乱した情報を振りまくことで消費者を煙に巻く」ことが、経済効率が一番高いのです。 話を次に進めます。私たちが製品を購入するときは「まず予算」を決めます。決めた予算に近い商品から検討を開始し、判断材料が揃ったら購入を決めます。この時の大前提は、「価格と性能/品質は比例する」ことです。高級品、すなわち価格が高いものは、安いものに「負けてはならない」という宿命があります。当然、宣伝広告でもっとも守らなければならないのは、この「価格と性能のヒエラルキー(上下関係)」を壊さないことです。 ここで話を少し変えましょう。健康食品がブームになって久しいですが、それらの広告を考えてみましょう。健康食品のコマーシャルには「この食品を使っていたから健康を保てた」という、年齢の割には若く見え、健康そうな人が必ず登場します。健康という結果を見せて、その過程を肯定するやり方です。タレントの「生い立ち紹介」も同じようなものです。麻薬がらみの犯罪に手を染めた、タレントがいたとします。マスコミは、そのタレントの見かけと結果を結びつけ、特定の写真(可愛く映っている、もしくは犯罪者のように写っている)を何度も繰り返し報道することで、民衆(大衆)に「特定のイメージ」をすり込んで行きます。マスコミが断片を継ぎ合わせて作った「架空のイメージ」で私たちの考えは汚染され、誘導されます。これがマスコミュニケーションにおける「報道の真実」です。そして、私たちはそれにまんまと騙されます。繰り返し報道されることで、私たちは多かれ少なかれ、「ありもしないことを真実(事実)」と思い込まされるのです。 話を元に戻しましょう。論点は二点です。一つは、報道や広告は少なからず誇張、改変されたものであり「100%信用できない」ということです。これはわかりやすいと思います。もう一つは、「人間は結果から方法の可否を判断する」ということですが、これについてはもう少し説明しましょう。例えば「育て方」が全く同一の人間が二人いたとします。一人はヒーロー(英雄)になり、もう一人はヒール(悪者)になったとします。私たちは、ヒーロー/ヒールという「結果」から、「育て方」が成功であったか失敗であったかを「決めつけ」ます。そして、次第に「育て方」が同じであれば、「結果」も同じになると考えるようになります。しかし、それは非常に短絡的で危険な考え方です。「育て方」にすべての責任を押しつければ、自分には責任がなかったかのように錯覚するからです。自分の中に原因を求めなければ、成長はありません。成長がなければ、成功もあり得ません。たまたま上手く行ったことにこだわっても、次の成功はないのです。 この問題をオーディオに当てはめて考えましょう。特定の製品や技術・材料などを使ったとき「たまたま良い音」が出せたとします。良い音は、それと同じ「製品・技術・材料」があれば出せると思い込むようになります。しかし、その時出た良い音は「ある種の組合せ(部屋やソフト、体調も含めたあらゆる環境)」が生み出したものであって、けっして「選んだ製品やアクセサリー」の効果ではありません。 再び最初の話に戻りましょう。広告は「結果」から、商品がよいと導き出します。ランキングが高い商品は良いと導かれます。でも、そこには「ひとかけらの真実」すら、存在しないかも知れないのです。過去の名器へのこだわりも同様です。特定の機器や技術・材料などに執着し始めた瞬間から、良い音が出せなくなってしまいます。大切なのは、自分の耳を疑わないことです。 「雑誌にあまり掲載されることがない、逸品館のお薦め商品」の一部には、「30~60日のお試し期間(返品可能期間)」を設けています。前評判や噂よりも「お客様ご自身の耳で判断頂くこと」が、何よりも大切だと考えているからです。ご購入後の「良い音探し」のお手伝いも、可能な限りお付き合いさせて頂きます。 ... 続きを読む

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